
感情的に激しく揺れたりイライラしている時は、副腎にとても負担がかかります。
副腎では、ストレス負荷時にドーパミンやノルアドレナリンが合成されますが、ノルアドレナリン合成の補酵素として働くのがビタミンCです。
モルモットにストレスを負荷すると副腎が肥大し、ビタミンC投与によって縮小します。
今回はあえてビタミンCを使わず、感情をコントロールして副腎を保護する方法について考えました。
もくじ
感情に人間のシステムを乗っ取られる
「お金と感情と意思決定の白熱教室」をご覧になったことのある方はいるでしょうか?
いかに人間が感情的な動物なのかを思い知らされます。
感情の専門家、デューク大学のダン・アリエリー教授は言います。
感情は合理的なシステムをのっとってしまう。
思考のシステムを手助けするのではなく、システムをのっとってしまうのが感情の大きな特徴だ。
渋滞で割り込みされて、急に怒り出したりする人などが典型的です。
そんな、ビタミンCの消費を増大させる、悪いものがなぜ人間に備わっているのでしょうか?
これに対しての教授の答えはこうです。
感情は人間が生き残るのに必要だった
進化の過程から考えると実は 感情=何も考えないこと だと言える。
ジャングルで虎に鉢合わせてしてしまった場合を想像してほしい。
君たちなら自分の体にどう反応してほしいと考えるだろうか。頭の中で損得勘定を計算して、コストや利益を考えてからじっくり判断するべきか?
違うだろう。
そんなこと言ってる場合じゃない。
とにかく何も考えずに逃げるのが先だ。それが感情の果たす役割だ。
感情のシステムが悪い方向に働いてしまう現代
私たちが、ふとしたことで他人に腹を立てたりするとき、私たちの副腎からでたノルアドレナリンは、脳の中でもとりわけ原始的な部分、大脳辺縁系に働きかけます。
教授は続けます。
問題は、私たちがもはや、感情がいい役立ち方をするような世界、
例えばジャングルのようなところに住んでいないことだ
感情をうまく使う方法
教授によると感情の特徴は次のようです。
環境によって引き起こされる
長くは続かない
人間の行動を支配する
ですから、感情をうまく使うためには、いくつか気を付けることがあります。
1.感情は必要な行動に素早く導いてくれる
だから、自分を奮い立たせるのに使うに使うと効果的です。
2.感情は環境によって感情は左右される
だから、自分のなりたい感情に応じて、自分のおくべき環境をえらぶことです。
ゆったりしたい気分に浸りたかったら、南の島にいることを想像するだけでは不十分です。
実際にハワイまでいきましょう。
3.感情は、動き始めると止めるのは困難である
これは、本当に困難ですが、感情は私たちが考えているほど長続きはしない、という性質を使い、
「変な環境に身を置かないこと」
「感情が安定したら、すぐに、行動の改善を行うこと」
が有用だと思われます。
いかがですか?
このように、感情の性質を知っておくことは、ビタミンCの節約にだいぶ貢献するのでしょうか。
それでも、完全にコントロールできないのが「感情」というものなのですがね。