分子栄養学実践講座 動画ガイド

会員サイトを効率よく回るためのガイドです。解説内容を深く知るために、リンク先の動画をご活用ください。実践講座のカリキュラムは3ステップに分かれています。

ステップ1の基礎編はサプリと食事療法の基礎、個別化のための検査の読み方、根本原因アプローチの組み立て方から成り立っています。到達目標は自分自身の栄養療法の組み立てができることです。ステップ2では栄養療法のプロとして改善モデルの組み立てを行い、それをクライアントに対して説明できることを目標とします。ステップ3では自分の知識を正しく広めるための方法について学んでいきます。

ステップ1 基礎編(自分の栄養療法の組み立て)

このガイドでは、あなたに基本的な栄養療法のフレームワーク(考え方の枠組み)をご提供します。フレームワークができれば、その基準に基づいて様々な意見を自分の引き出しの中に入れ込むことができます。人は自分の引き出しの中にしまうことができた知識のみしか使えません。最初はそれに沿って学んでいただき、慣れてきたら自分のフレームワークに作り替えていってください。

ステップ1のフレームワークは以下の通りです。まずはセクション1で栄養素の性質やサプリの選び方、どのくらいの量を摂るべきかなどの原則を学んでください。セクション2で学ぶのは食事です。食事は栄養素が複合して入っており、食材の選び方、調理の仕方など多くの要素を含んでいます。セクション3では栄養状態の個人差を知るための検査の読み方について勉強します。自分の検査結果を用意しながら進めてください。最後のセクション4では自分の根本原因に対して具体的なアプローチ方法を考えてください。

  1. サプリを極める
  2. 食事をマスターする
  3. 個体差を理解する
  4. 根本原因にアプローチする

ステップ1は分子栄養学の3原則「適切な量の栄養素を使うこと(セクション1)」「生化学的な裏付けをとること(セクション3)」「根本原因にアプローチすること(セクション4)」に沿ってカリキュラムを組んでいます。セクション1を始める前に「分子栄養学の基本的な考え方と細胞の仕組み」をご覧になり、根本原因ピラミッドの成り立ちと、細胞の仕組みを理解してください。

セクション1:サプリを極める

各栄養素の基本的な効能、性質などについては基礎編テキストをご覧ください。

五大栄養素のうち絶対的に足りないビタミン・ミネラルを摂るのが基本ですが、単に不足を補うのではなく医学的効果を得るためには、ドーズ、生体利用性、栄養の局在、メチレーションなどを考慮する必要があります。まずはサプリメントを効かせるためにからご覧ください。特に重要なのは細胞の構造と対応する栄養です。

サプリを効かせるためには、水溶性ビタミンは量、ミネラルは生体利用性とバランスを考慮する事が必要です。その一方で脂溶性ビタミンはホルモンとしての理解が必要になります。ビタミンAを生化学の視点から理解するには脂溶性ビタミンをホルモンとして使う、ビタミンAについて詳細に知るにはビタミンA入門編が最適です。

メディカルハーブやCBDオイルの使用に関してはそれぞれ詳しい知識が必要になります。メディカルハーブの基礎と疾患別処方all about cbdがご参考になるでしょう。

セクション2:食事をマスターする

まずは三大栄養素の代謝から始めましょう。ビタミン・ミネラルはサプリで補えば良いですが、三大栄養素については摂っているのにもかかわらず吸収されなかったり、摂り方や質が悪かったりする事で栄養不良を起こしたり、十分なパフォーマンスを発揮できなかったりする事が多く、それを防ぐ体系的な知識が必要です。

2.1 糖質

効率が良くクリーンなエネルギー源ですが、摂り方が悪いとインスリン抵抗性や糖化を引き起こしますし、副腎や肝機能低下で低血糖が起きている場合には頻回食などの対処が必要です。まずは糖質・タンパク質・脂質の基礎、そして低血糖の起きる仕組みと対処法は低血糖のトリセツをご覧ください。

2.2脂質

まず、中性脂肪と細胞膜の原料であるリン脂質の代謝、働きを押さえてください。中性脂肪やリン脂質を構成する脂肪酸は炭素数や二重結合の数、場所によって性質が異なります。脂肪酸の性質がわかればどのような脂肪酸を含む油を購入し、どのように調理に使えばいいのかが理解できます。糖質・タンパク質・脂質の基礎で基礎を学んでください。さらに詳しく学びたい方は体に優しい油の選び方をご覧ください。

細胞膜のリン脂質は刺激で切り離され、生理活性物質として炎症や免疫に関わります。オメガ3と6の比率が炎症体質に大きく関わります。脂質が炎症や免疫とどう関わるかは脂質と免疫を見て理解してください。また、飽和脂肪酸が腸内環境に与える影響、肥満だと糖尿病になる理由について知りたい方はぜひ脂質代謝と炎症をご覧ください。

2.3 タンパク質

タンパク質はDNAの設計図に基づきアミノ酸が集まってできたもので、体を作る構造タンパク質と体内で働く機能タンパク質に分けられます。消化吸収が意外と良くない人が多く、またエネルギー不足時、ストレス時に体タンパクが分解されて使われてしまうタンパク異化亢進状態が問題になります。詳しくは糖質・タンパク質・脂質の基礎をご覧ください。

その他、全般的な食事の知識として、お米や肉、野菜の選び方を知る場合はキッチンから始める分子栄養学、低血糖を防ぐ食事の取り方と動物性タンパク質の食べ方は明日から使える分子栄養学実践食事術、そして添加物についてはこれだけは避けたい添加物が参考になるでしょう。

セクション3:個体差を理解する

栄養療法の目標は根本原因に対するアプローチです。どの根本原因が存在するのかを確かめるために、症状に加えて生化学的な検査を使用して個体差を把握します。

まずは血液検査のデータ読みから始めましょう。ビタミンB6や鉄、亜鉛などのミネラル欠乏に加えて、タンパク栄養、酸化ストレス、糖質代謝、抗酸化力、自律神経の緊張状態などを推測します。例えば血中の中性脂肪は糖質との連動が大きいため、低血糖のマーカーに役立ちます。血液検査の読み方入門編血液検査の読み方の基礎を参考にまずは自分のデータが読めるようになってください。データを深く読めるようになると血液検査データからどんな人かが推測できるようになります(詳細はこちらこちら

副腎疲労の評価には唾液中コルチゾール測定が有用ですが、まずは症状を確かめましょう。意外と自分の疲れ具合を把握できている人は少ないものです。お疲れのサイン?を見て、自分の疲れ具合をチェックすることからスタートです。

次は、腸内環境を調べましょう。腸内細菌のバランス(ディスバイオーシス)を見るなら腸内細菌検査が良いでしょう。腸内細菌の多様性だけでなく、乳酸菌やビフィズス菌の割合やデブ菌と痩せ菌の比率まで調べる事ができます(解読法はこちら)。消化酵素の量や免疫状態、短鎖脂肪酸の生成度などまで総合的な腸内環境を知りたいなら包括的便検査(読み方はこちら)が必要です。ミトコンドリア機能や神経伝達物質バランス、三大栄養素の代謝まで総合的に見る事ができる有機酸検査(読み方はこちら)は重宝します。

最後にミネラルバランスと重金属の排泄力や蓄積量を知るのに毛髪ミネラル検査が有用です。他にストレスの影響なども推測する事ができます(読み方はこちら)。セクション4の根本原因を決定するために最低限必要な検査は有機酸検査と毛髪ミネラル検査です。まずは血液検査に加えてこの2つから始めるのが良いと思います。

食物アレルギー検査についての詳しい解説は栄養療法ディプロマ講座で行っています。

セクション4:根本原因にアプローチする

自分の根本原因が見えたら、そこに向けて栄養アプローチを始めましょう。といっても全ての根本原因を同時にケアするわけではありません。アプローチには順番があります。

最初に克服すべき根本原因は副腎疲労です。食事や睡眠、ストレスなど生活習慣が関わる要素が大きく、栄養とライフスタイル改善の両者を必要します。副腎機能が安定しないと低血糖発作により食事内容も不安定になりがちでケアが長続きしません。副腎ケアのサプリもさることながら、補食を丁寧に行う事が効果的です。詳しくは葛粉ドリンクの症例報告を見てください。低血糖はタンパク異化亢進、ミトコンドリア機能障害がセットで来る事が多いため、これらを同時に対処します。詳しくは栄養療法ロードマップを見てください。また、疲れていても用意できる食事は、副腎疲労のための薬膳を参考にしましょう。

副腎疲労が落ち着いたら取り組むべきは腸内環境改善です。正確にはディスバイオーシスと消化不良、そしてリーキーガットに対して対策をしていくことになります。ディスバイオーシスには乳酸菌、消化不良には消化酵素やベタイン塩酸、リーキーガットには食事制限に加えてグルタミンや亜鉛などで腸の修復をしていくことになります。具体的には根本原因に対する治療のステップを見てください。食事に関しては腸内環境改善のための食事法をご覧ください。

腸内環境が落ち着いたら、デトックスに移りましょう。デトックスの仕組みは3フェーズに分かれ、フェーズ1の活性化にはビタミンB群と抗酸化栄養素、フェーズ2の抱合には硫黄とアミノ酸、フェーズ3には亜鉛と食物繊維などの栄養が必要になります。これらの仕組みを理解して効率的なデトックスを目指してください。具体的には根本原因に対する治療のステップを見てください。リーキーガット、デトックス、アトピーに対する食事として、各疾患別の食事法も参考にしてください。

お疲れ様でした!とりあえずここまで来れば、症例検討会で気後れすることもないでしょう。

テキストで読みたい方はこちら

栄養療法ディプロマ講座は栄養療法の基礎の基礎から解説したオンライン・専用コースです。
iherbのアカウントの作り方、サプリの選び方、食事の取り方、グルテンフリーが良い理由、食物アレルギー、腸内環境検査の見方。副腎疲労回復、腸内環境改善の基本など10個のオリジナル・モジュールでステップ1のセクション1-4をカバーしています。

一つずつの項目を短くまとめていますので、その都度細かい項目ごとに調べて使いたい方、レベル1を特急で終わらせて早くレベル2に行きたい方にもお勧めです。

詳細はこちら

ステップ2 応用編(プロとして栄養療法に関わる)

ステップ2は3つのセクションに分かれます。栄養療法のモデルを構築していきますが、下準備として栄養モデルの全体像について栄養療法セルフケアマニュアルをご覧ください。また同時に、根本原因に対する個別化栄養療法のすすめも見て頂き、なぜ根本原因にアプローチすべきなのかを理解してください。ただし、根本原因だけを見ていてはダメです。栄養のプロとして根本原因が引き起こす生理的損傷、臓器のダメージから症状に至るまで全てに目を向ける必要があります。

なお、栄養療法の教育は栄養外来でも大きなウェイトを占めます。食事法や生活習慣を変えてもらえるかどうかが治療の成否に関わるからです。コミュニケーション能力を高める訓練も必要です。

セクション1 栄養療法のモデルを構築する

最初にするべきは、モデルの構築です。自分の治療の方向性や摂るべきサプリを整理するにも、患者さんに対して治療の手順を説明するにもまずはモデルがないと話になりません。ここでは機能性医療の権威Drカリッシュに習って、根本原因、生理的損傷、体内システムへの影響、症状の4つの柱からなるモデルを構築します。根本原因が生理的損傷を引き起こし、臓器や体内のシステムに損傷を与え、その結果症状が出現します。では4つの柱を構成する要素について見ていきましょう。

1.1 根本原因

根本原因としてまずあげられるのは食事や睡眠、ストレスや運動不足などの生活習慣です。中でもストレスは根深い要因となっています。自律神経を調整してストレスをコントロールする方法を参考にして下さい。

次に挙げられるのは炎症です。脂肪肝やリーキーガット、ピロリ菌など消化管の感染、上咽頭炎など様々な要因が挙げられます。慢性炎症の動画で炎症を起こす仕組みを学んでください。上咽頭炎については、上咽頭炎の治療をご覧ください。がんも慢性炎症ですが、特殊な対応が必要です。がんを専門にしていらっしゃる先生の動画(がんと栄養療法私のがん治療)をご覧頂きます。

歯、及び口腔は食物の入り口であるため粘膜免疫が発達し、また治療によって金属や感染・炎症を生じることもある非常に特殊な臓器です。まず歯科医師以外の方は虫歯、歯周病、インプラントなど歯科・口腔外科の基本的な知識をこの動画で習得する必要があります。カンジダはリーキーガットを引き起こす代表的な根本原因ですが、それは時に口腔にまで及ぶことがあり、個別に対処が必要です。詳しくは口腔カンジダ症栄養療法の関係をご覧ください。

日本は環境毒素の中でも水銀暴露が多い国の一つです。歯科治療におけるアマルガム充填は現在保険適応外ですが、今でも口腔内に歯の詰め物として保持している人はたくさんいます。歯科アマルガムの安全性についてはこちらの論文を、そしてアマルガム除去に関しては医科歯科連携の可能性を見て頂くと良いでしょう。

1.2 生理的損傷

根本原因が引き起こす生理的損傷には、酸化ストレス、タンパク異化亢進、炎症、インスリン抵抗性などがあります。これらはある程度血液検査から推測できますし、それぞれに対して適切なサプリを使う事で、全身症状を軽減する事につながります。

インスリン抵抗性HOMA-R=空腹時血糖値×空腹時インスリン濃度÷405>2αリポ酸
クロム、亜鉛
ビタミンD
活性酸素間接ビリルビン>0.6ビタミンC、E
アスタキサンチン
炎症CRP,血小板,フェリチン、γグロブリンクルクミン
フィッシュオイル
タンパク異化アルブミン、AST>>ALTグルタミン
必須アミノ酸
生理的損傷の検査と対処サプリ

ただし、インスリン抵抗性が絡んでいる低血糖は自律神経失調(参考動画はこちら)をきたすため、サプリだけでなく補食(参考動画はこちら)や心理的なケアなど複合的な対処が必要です。

1.3 臓器やシステムのダメージ

ダメージを受ける臓器やシステムは多岐に渡ります。アプローチの順番を間違えない様にしてください。まずはホルモンからいきましょう。

1.3.1 副腎

副腎機能を少しでも向上させるために、ビタミンB5やビタミンCをはじめとした栄養素、副腎の抽出物、アダプトゲンと呼ばれるハーブ類を複合して使用します。適切な栄養素とそのエビデンスについては栄養素とハーブを用いたストレス対策をご覧下さい。忘れてはならないのは、副腎疲労の本態は下垂体機能低下症である事です。HPA軸全体へのアプローチが必要です。詳細は副腎疲労2.0を見てください。

1.3.2 甲状腺

甲状腺は副腎機能の影響を強く受けます。副腎疲労がある場合、必ず甲状腺の評価も必要です。また、甲状腺はミトコンドリア機能とも強く相関します。詳しくはエネルギー不足という観点からの甲状腺機能低下症を見て下さい。

1.3.3 性ホルモン

副腎、甲状腺、性ホルモンの3者はお互い密接に関連しています。詳細は副腎、甲状腺、性ホルモンを見てください。女性ホルモン、男性ホルモン共に加齢(加齢は根本原因です)の影響を受けます。女性ホルモンに関してはアラフォーからの身体のトリセツ、男性ホルモンに関しては生活習慣病とテストステロンをご覧ください。また、不妊症に対する栄養療法の取り組みについては、不妊治療における栄養外来の実際を見てください。

1.3.4 ミトコンドリア

ミトコンドリアは酸化ストレスに弱く、ダメージを受けやすい箇所です。それでいてホルモンや消化機能に大きな影響を及ぼすものですから、早めからのケアが必要になります。市場には多くのミトコンドリアケアサプリが出回っていますが、トレーニングなどの運動もミトコンドリア機能を高めるのに有効です。慢性疲労の症状があれば、ミトコンドリアケアを考えましょう。詳細はこちらをご覧ください。

1.3.5 腸

腸内環境は食事に大きく左右されます。3日間普段と異なる食品を食べれば、腸内細菌バランスが変わり始めますので生活習慣に敏感な臓器と言えるでしょう。腸内環境悪化の第1段階はディスバイオーシス、第2段階は腸の炎症と消化不良、そして第3段階は悪性菌、カンジダの過剰増殖です。第2段階までは食事とサプリメンテーションでかなり改善が見込めます。腸内環境改善サプリメントを参考にしてください。しかし、第3段階まで進んでいる場合は、病院を受診して除菌治療を受ける方が早い事が多いです。カンジダ除菌中の食事についてはこちらの動画をご覧ください。腸内環境悪化が長引く場合は、腸内フローラ移植も一つの手段です。詳細は腸内フローラ(FMT)移植についてを参照してください。

1.3.6 肝臓

さて、デトックスです。肝臓何を解毒するべきか、どうやって解毒するか、デトックスの3フェーズとは何か。根本原因とデトックスで復習しましょう。デトックスがうまくいかない要因(ボトルネック)は腸内環境改善がうまくいかないことと、細胞内グルタチオン濃度が安定しないことです。デトックスのポイントは腸内環境改善とグルタチオンの使い方を見て、デトックスの精度を高めましょう。最後に、毒素は脂肪に蓄積しますので脂肪を燃焼させるダイエットは究極のデトックスになります。ダイエットについて考えてみたをご覧いただき、正しいダイエットについて学んでください。

1.3.7 脳

脳機能が最後にあるのは、脳が様々な根本原因や他の臓器の影響を受けるからです。例えば、デール・プレデセン博士によれば、アルツハイマー病の原因は脳の炎症、栄養・ホルモンの不足、毒素(水銀もしくはカビ毒)の蓄積の3つに分けられますので、その原因検索から始まります。詳しくはIherbでアルツハイマーを治すを見てください。

脳機能はメチレーションと密接に関連しています。メチレーションが脳の神経伝達物質の量や神経の発達、毒素の解毒などを大きく左右するからです。まずはメチレーションの基礎を学びましょう。メチレーションの基礎、何が左右されるか、妊娠前にどの葉酸サプリを飲むべきかなどをメチレーション基礎編から学んでください。次に自分のメチレーション状態を血液検査から推測する方法を知りましょう。

うつ病やADHD、統合失調症患者のメチレーションの状況で最も多くのデータを集積し、精力的にメチレーション治療の講演を世界で行っているのがウイリアム・ウォルシュ博士です。彼はうつ病を5つのタイプに分析し、そのタイプ別にサプリメントを処方することを提唱しています。詳細はこの動画をご覧ください。

メチレーションを一番考慮しなければならない病態は自閉症です。米国ではメチレーション理論の大家が何人かいて、その中でも遺伝子検査の結果をもとに止まってるメチレーション回路を回す方法論を提唱しているのがエイミー・ヤスコ博士です。彼女の遺伝子解析方法はこの動画で解説しています。他にウイリアム・ショー博士は腸内環境とドーパミン代謝、ベン・リンチ博士は葉酸の活性化経路、ウイリアム・ウォルシュ博士はメタロチオネインの生成が自閉症のリスクや症状の軽減に大きく関与すると主張しています。これらをまとめて解説しているのがこの動画です。

1.3.7 歯・口腔

歯も栄養不良によって影響を受ける臓器に該当します。例えば低血糖やミネラルのアンバランスが虫歯や歯周病の原因となりうるからです。詳しくは歯と全身の繋がりを見てください。自律神経の過緊張は全身の筋肉をこわばらせ、それが歯ぎしりに繋がることもあります。低血糖以外の様々な要因に関しては歯軋り-物理的ストレスの考察が参考になるでしょう。

栄養療法セルフケアコースは、根本原因の解析とケアプラン作成をチェックシート化して誰でもできるようにしたコースです。

7つの根本原因を簡潔に説明した解説動画を見ながら、チェックシートで自分の当てはまる症状や検査結果をチェックしていくだけで個別化栄養療法のエッセンスを頭に入れながら、自分のケアプランができてしまいます。

自分で自分に問診し、検査を受けてその結果を分析し、セルフケアプランをたてて、実行してください。血液検査や有機酸検査の詳細な読み方、根本原因別のレシピつき。

詳細はこちらから

1.4 症状

症状を抑えることも栄養療法の重要なファクターです。痛みや不眠をそのままにして根本原因にアプローチすることは不可能です。不眠には5HTPやメラトニンが有効なこともありますし、イライラ、落ち着きがない、不安などの症状にドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質を調整することが有効なこともあります(詳しくはこの動画や、この動画)。もちろん、症状が強い場合は病院で投薬を受けることが必要です。

1.5 まとめ

以上を参考にして、まずは自分の治療モデルを作り上げてください。次に、モデルの各要素に対してどの様なサプリメンテーションが有効か考えてみてください。それを繰り返していくと、治療モデルに使う自分のサプリリストができてくるはずです。これが出来上がってくると、サプリに迷わなくなってきます。

セクション2 健康増進への応用

栄養療法は疾患の改善だけが目的ではありません。健康増進こそが分子栄養学の本領を発揮できる分野です。特に胃腸機能が高いアスリートにとってサプリメントは大きな武器になります。

2.1 ファスティング

ファスティングには胃腸機能を休めるだけでなく、インスリン抵抗性の改善、免疫増強、小胞体ストレスの解消など分子栄養学的なメリットが豊富にあります。ファスティング未経験の方は、まず実勢の症例から見るファスティングの可能性からスタートしましょう。ファスティングの仕組みと得られる効能については断食の科学をご覧ください。但し、ファスティングの1番の副作用は低血糖です。副腎疲労を回復させてから臨んでください。ファスティングトラブル対策をまずご覧になってから始めると良いでしょう。

2.2 アスリートに対する栄養療法

アスリートは、検査データの読み方、推奨サプリメントの量や食事などが一般人と全く異なるため独自のメソッドが必要です。各方面の現役スポーツ選手を専門にサポートしている浦橋斉悟先生にお話を伺いました。他に、骨格筋を肥大させるためのサプリメントに関してはこの動画が参考になるでしょう。

セクション3 他の医療分野との融合

栄養療法は他のメソッドと組み合わせると相乗効果を得られるものもあります。代表的なのは漢方医学とキネシオロジーです。

3.1 漢方・中医学

栄養療法と漢方は考え方が共通しているところが多く、用語を理解すればお互いの良いところをうまく使えます。(例:栄養ハーブの代わりに漢方薬を使用する)。中医学の診断の基礎はこちらの動画、栄養療法と漢方の組み合わせについてはこちらの動画を参照ください。

3.2 キネシオロジー

筋反射を利用して、感染、環境毒素、ストレスの影響、トラウマなどが体に与えている影響を診断する技術です。技能に熟達してくると様々な検査をすることなく根本原因を捉えることができる様です。キネシオロジー外来を京都でも行っている小川順子先生の動画、ロサンゼルスでキネシオロジストとして開業しているロバート・ジョー先生の動画を用意しました。

セクション4 栄養療法の導入、知識の啓蒙活動

さて、治療のモデルが固まったら、いよいよ実践です。ここで重要なのは法律です。医師法により医師以外の方は他人の診断・治療は行えません。つまり他人のデータ解析をしたり、サプリメントを処方したりすることは違法行為です。しかし、分子栄養学の知識を啓蒙すること、一般的な食事の指導をすることは誰でも行えます。また医師であっても、効能を標榜してサプリメントを販売することはできません。今まで学んだ分子栄養学の知識を自分のフィールドで役立ててください。まずは分子栄養学と法令順守の動画は必ず押さえてください。

4.1 医師・医療関係者の場合

医師の方が栄養療法をこれから始める場合、最初に見ていただくべき動画は医療機関がサプリメントを活用する意義です。患者さんにサプリを売るのに罪悪感があるという方は特におすすめです。栄養外来の流れ、検査や治療の順番については栄養療法外来入門、問診でやるべき事は栄養療法外来の問診、診断根拠を明確にする、サプリの副作用に注意するなど気をつける点は栄養外来で注意している事をそれぞれご覧ください。保険診療の患者さんに対応する場合、サプリメントと医薬品の相互作用もお役に立つでしょう。また、栄養療法の医療機関で働く医療関係者もこの情報を共有しておくと良いでしょう。

栄養外来支援講座は宮澤医院で使っている資料一式と、実際の治療に即した使い方を解説した医師・歯科医師専用講座です。

腸内除菌、カンジダ治療、デトックス治療に関する患者さん説明資料、食事指導ガイド、検査結果の解析レポートひな形(血液、有機酸検査、便検査、遺伝子検査など)、サプリメントの発注方法と問い合わせ先リスト(薬監申請方法含む)まで、宮澤医院で使用している資料一式の使用権利がついてきます。

これを基にオリジナルの問診票、検査レポート、治療プロトコルを組み上げていってください。

詳細はこちら

4.2 治療家の場合

鍼灸院や治療院で行う漢方の分野を分子栄養学的に解釈する訓練をする事で、漢方に栄養療法のメソッドを取り入れる事ができます。それが栄養療法を導入するにも、栄養療法の病院からの紹介を受けるにも必要な考え方です。
詳細は治療院と医科の連携の仕方を見てください。

4.3 誰にでもお勧めの方法

誰にでもお勧めなのは、講座で得た知識を自分なりに翻訳して情報発信する事です。良質の情報を発信し続ければ、メリットは単に理解が深まる、他人に説明できるようになるだけではありません。栄養療法のオンラインセミナーを開催することもできるし、栄養療法の講師として招待されることも夢ではありません(詳細はこちらをご覧ください)僕自身も医師として働きながら、情報発信をして、その後セミナーを開催するに至りました。情報発信のやり方については、ステップ3で詳細に解説します。

もう一つのお勧めは、心理カウンセラーとして栄養療法を受けているクライアントの話を聞いたり、寄り添ったりする事です。詳細はカウンセリングの手法とその症例を見てください。

ステップ3 セルフ・プロデュース

情報のアウトプットは自分の理解を深める事につながります。自分の頭の中だけで完璧を目指さないことがとても大事です。なぜなら「他社への説明という経験」を通すことで真の理解が生まれるからです。「知識は習慣化して初めて自分のものにすることができる」ということを忘れないでください。アウトプット癖をつけると習慣化が早く、知識を自分のものにできます。

もう一つのアウトプットの利点は、栄養療法を自分のビジネスにつなげる事ができる事です。医師・歯科医師で栄養療法を本気でやる方は必須です。保険診療に来ている患者さんに栄養療法の利点を1時間説明した挙句に断られて消耗している場合ではありません。機能性外来のクリニックを成功させているDr.Kalishによれば、栄養療法外来をうまくやるコツは、受診を考えている見込み客のグループをインターネット上に作っておく事なのです。

ここでも法律は重要です。まずは改正医療法対応のためのホームページ勉強会を押さえておきましょう。

3.1 症例検討会で発表する

勉強して自分のものとする能力と、それを人に伝える能力は全く別のものです。自分がまとめた治療モデルを試しに人に教えてみてください。初めての場合、伝わらない事必死です。情報はアプトプットしてフィードバックを得る事で生きてきます。症例検討会での発表は動画を10本見るよりも重要です。自分の話を真剣に聞いてくれる場があるってすごく幸運な事ですよね。

3.2 ブログやツイッター、ユーチューブを始める

次はセミナーや検討会から得た知識をブログで情報発信しましょう。自分で文章を紡ぎ出すという事がどれほど大変かを思い知るでしょう(僕だけかもしれませんが)。

本当に自分の文章があってるかどうか考えはじめると、ついキーボードをうつ指が固まる人もいるみたいです。でも、大丈夫。そんな心配は無用です。書き始めのブログなんて誰も見てませんから。意見とか批評が来るのはだいぶ先の話です。その時に本当に間違っていたら訂正すればいいだけの話です。それを恐れて何もしないのはもったいないです、ほんと。

自分の書いたブログを「これで大丈夫でしょうか?」って何度も聞いてくる人がいますけど、意味ありません。情報を生かしてアウトプットする経験を通して初めて腑に落ちることができます。経験に変えなければ、真の理解はないです。ブログでもツイッターでもよいです。3行でもいい。まずはアウトプットからはじめましょう。アウトプットについては、健康ビジネスで成功するための3ヶ条を見てください。

ある程度アウトプットが出来るようになったら、次のステップです。アウトプットが定着すると、次はそれを多くの人に見てもらいたくなります。どうすれば、より多くの人にみてもらえるでしょうか? それは貢献です。より多くの人に貢献する精神で文章を書くようにしていきましょう。グーグルの検索アルゴリズムは非常に優秀です。人の役に立つ文章がより多くの人に読まれるようになっています。

もし、書くのよりも喋る方が得意ならば、youtubeですね。今は動画の時代なので、喋る訓練は大切です。症例検討会の重要性がわかってきました?

3.4ブランディングとマーケティングを意識する

ある程度情報保発信ができてきたら、次はマーケティングを勉強しましょう。誰も話を聞いてくれる人がいなければセミナーは成り立ちません。マーケティングとは、単なる集客ではなく、自分の理想のお客さんに手をあげてもらう科学的な手段です。一昔前の怪しい手法で人を勧誘するような手口ではありません。今マーケティング工学は非常に勢いのある学問で、マーケティング専門の会社ハブスポットの時価総額は今や楽天や日産よりも上です。

インターネット集客で一番シンプルな仕組みを教えます。ブログでリードマグネットを配ってリストを構築し、メールで教育、オファーを行います。僕の使っている方法です。詳しくはこちらをご覧ください。

同時にブランディングの事も考え始めましょう。セミナー・コンテンツの価値はすでに内容から、人の個性に依存したものへと移行しています。つまり、多くの人は「どんな内容なのか」なのではなく「誰が話してくれるのか」ということでセミナーを決めるということです。もし、講師業を生業にするならば、ブランディングつまり、自分プロデュース技術は必須です。

1000人の忠実なファンがいれば、あなたは講師業で十分生活していけるでしょう。1000人のファンの具体的な作り方はこちら(プレビューで見れます)。人に貢献する適切なコンテンツの作り方に関してはこちを用意しました。講師組合に入会されますと、上記2つの本編動画は無料で見れるようになります。まずはここから始めましょう。

僕と同じようにティーチャブルでデジタルコンテンツを作り、販売しませんか?一旦作れば、半自動のマーケティング・オートメーションの作り方。詳細はこちら