臨床分子栄養医学研究会 認定指導医 第6期より受講
吉田歯科診療室デンタルメンテナンスクリニック
日本歯科大学新潟歯学部卒業後、東京都日本橋での開業を経て、現在は銀座に予防を軸に据えた自由診療専門のクリニックを構える。顕微鏡歯科治療やレーザー治療を得意とするだけではなく、栄養医学を啓蒙する第一人者となり、様々な情報を書籍・Blog・動画配信サイトを駆使して発信し続けている。歯科業界内のみの情報共有にとどまらず、歯科医療の本来のあり方や健康を一般向けに伝えるオープンセミナーも多数開催している。
私の治療に対する哲学・概念を根底から
破壊するほど衝撃的なお話しばかりでした
私は歯科医師ですが、歯科とはいえ治療上全身のことを知る必要があるので、初診の患者さんには直近の検査データー等を持参いただきます。最近は栄養療法を受けている方が増えているようで、立派な報告書やサプリメントの説明書をお持ちの方もおられます。
ところがその効果を伺うと、どうもサッパリ…という方が多いのです。主訴や現況を訊くと、どうも栄養補給以前の問題に気がつく事が少なくありません。さらに使っているサプリメントリストを見ると、栄養強迫症とサプリメント過剰症が合併している…とでも呼びたい感じになっています。なぜこんな事がおきるのでしょう。
思うに分子栄養学に基づく栄養療法というと、すぐタンパク質が・鉄が・ナイアシンが…という栄養素の各論に偏りがちになる、そこから来る誤解なのではないでしょうか。
すなわち「栄養療法とは血液検査データーから不足栄養素を解析しサプリメントで補給すること」という、たいへん短絡的で応用の利かない栄養療法がいつのまにか普及してしまったのではないかと思うのです。
しかし、そう言う私自身も数年前まではその中におり、この講座で得た情報や共に学ぶ仲間にたいへん感謝しています。現代社会には重金属・ストレス・慢性炎症など栄養を阻害する要因があまりに多く、それとどう向き合って行くのかを知り、考える機会を与えられることはこの講座の大きな魅了です。これは栄養素の各論を知るのと同じくらい大切です。
医師は医師として、主婦は主婦として、栄養療法は誰にでも応用できる分野です。私は歯科ですので、栄養状態の良し悪しで傷の治りや症状の寛解が変わることを良く経験します。低コレステロールや低アルブミンの方のインプラント生着率は、やはり良くありません。歯周病や歯軋り対策にも応用可能ですし、最近増えている精神疾患患者への対応は、この講座での知識があると楽になります。
初日の受講で「たいへんな所に来てしまったなぁ…」と思ったのは私も同じです。ここには悩みを持ちながらも学ぼうという人が集まります。ぜひ分子栄養学をライフワークとして続けて行くことをお勧めいたします。