こんにちは、宮澤です。
Orthomolecular Newsによれば、「Systemic Leaky Barrier Syndrome(SLBS)」という新しい概念が提案されています。これは、腸だけでなく、血管、血液脳関門、腎臓、肺、皮膚、胎盤など、全身の“バリア機能”が同時多発的にゆるんでいくことで、慢性腎臓病・高血圧・神経炎症・がんなど、さまざまな慢性疾患を引き起こし悪化させるというフレームワークです。背景には、環境毒素・慢性炎症・酸化ストレス・ミトコンドリア機能低下・微量栄養素不足などの共通因子があって、それがバリアの構造と修復力をじわじわ壊していく。だから、病名ごとに臓器だけ見るのではなく、「バリアをどう守るか」「栄養と赤白バランス(酸化と還元)をどう整えるか」が、慢性病やがん予防の“上流のカギ”になるんじゃないか、という話なんです。
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僕、映画を観ていていつも思うんですけど
「SFでもホラーでも、一番怖いのって“防御ラインが抜かれる瞬間”だな」と。
・宇宙船の外壁に小さなヒビが入る
・ゾンビが城壁の小さな穴から入り込む
・セキュリティのパスワードが1個バレる
最初は「まあ大丈夫でしょ」っていう小さな破綻なんだけど
気づいたときには、船内パニック・城は陥落・会社の機密ダダ漏れ…みたいな結末になる。
これ、僕たちの体でもほぼ同じことが起きていて
それを医学的にまとめ直したのが、今回のSLBSの話だな、と思いました。
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### 「バリアが壊れる=いろんな病気の共通の土台」ってこと
この記事で言っていることを、すごくラフにまとめると
> 体中のバリアが、じわじわ穴だらけになっていく現象
> =多くの慢性病の“共通の下地”なんじゃないか?
って視点なんです。
たとえば、こんなバリアたち:
– 腸のバリア(いわゆるリーキーガット)
– 血管の内皮(動脈硬化・高血圧と直結するところ)
– 血液脳関門(脳を毒素から守るフィルター)
– 腎臓の濾過膜(たんぱく漏れ、腎機能低下の現場)
– 肺のバリア(アレルギー・喘息・感染に関与)
– 皮膚のバリア(アトピー、慢性湿疹など)
– 胎盤バリア(母体と赤ちゃんの命綱)
これらは全部バラバラなようでいて
共通の“部品”で成り立っているんです。
– タイトジャンクション(細胞同士をくっつけるファスナーみたいなもの)
– 細胞骨格(建物でいう鉄骨)
– 細胞と細胞のスキマを埋めるマトリックス(コンクリ)
– ミトコンドリア(修復工事に必要な電力会社)
– 抗酸化システム(サビから守るメンテナンス班)
ここが
→ 酸化ストレス
→ 慢性炎症
→ 微量栄養素不足(ビタミン・ミネラル)
→ 環境毒素(農薬、重金属、空気汚染など)
で長年いじめられていると、
すべてのバリアが“まとめて弱っていく”ってことなんですね。
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### 「症状はバラバラなのに、根っこはけっこう一緒」っていう現場感
臨床経験から言うと、栄養療法のカウンセリングでよくあるパターンがこれです。
– お悩み①:
「お腹が弱くて、下痢と便秘をくり返す。検査では異常なし」
– お悩み②:
「花粉症・鼻炎・肌荒れがずっとよくならない」
– お悩み③:
「ここ数年、頭がぼーっとしてミスが増えた。年のせいと言われた」
病院では
→ 消化器内科
→ 耳鼻科+皮膚科
→ 精神科 or 脳外・神経内科
にそれぞれバラバラに行くケース。
でも、栄養状態を見ていくと
– 鉄過剰+亜鉛不足
– ビタミンD・ビタミンC・ビタミンB群不足
– オメガ3不足で、オメガ6過多
– 腸内環境の乱れ(悪玉優位・短鎖脂肪酸不足)
がセットで出てきて
結果として
→ 腸のバリアがゆるむ
→ 血管内皮も傷みやすい
→ 血液脳関門もゆるみやすい
みたいな「全身のゆるみパターン」になっていることが多いんです。
症状の出方は人それぞれだけど
“土台の壊れ方”は似ている、って感覚。
この記事のSLBSの考え方は
僕が現場でずっと感じてきた「なんか、みんな同じ方向から壊れてるよね?」を
理論としてきれいに整理してくれた感じがします。
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### がんとの関係:「遺伝子だけ見てても足りないよね」問題
ニュースの中で特に大事だなと思ったのが
がんとの関係の部分です。
僕たち、がんというとつい
– 遺伝子変異
– 〇〇がん遺伝子
– うちは家系的に…
みたいな話に意識が行きがちですが
現場で感じるのは
> 「がん細胞が“育ちやすい土壌”が出来ているかどうか」
のほうが、むしろインパクトが大きい人が多い、ということ。
この記事の言い方だと、
– バリアが壊れる
→ 慢性炎症がずっと続く
→ 酸化ストレスでDNAも傷みやすい
→ 修復やアポトーシス(不要な細胞の自殺)が下手になる
→ 細胞が居座りやすくなる+周囲の組織もゆるんで侵入し放題
→ 結果として、がんが育ちやすい環境になる
っていう流れ。
つまり
「がん=突然やってくる敵」じゃなくて
「バリア崩壊が進行した先に出てくる“最終ステージの現象”のひとつ」
って捉えたほうが
やるべき対策が見えやすいんです。
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### 栄養療法的にいうと、「バリア修復のための栄養」が超重要ってこと
僕から見ると、SLBSって
> 栄養療法のやっていることを、
> “システム医学の言葉”で説明した枠組み
なんですよね。
実際、バリアの修復に関わる代表的な栄養素って、こういうものです:
– ビタミンC:
コラーゲン合成、抗酸化、防御修復のど真ん中
– ビタミンD:
免疫調整+上皮バリアの維持
– ビタミンA(レチノール)&亜鉛:
粘膜バリア・皮膚修復の要
– ビタミンB群:
エネルギー産生(ミトコンドリア)+メチル化反応(DNA修復にも関与)
– オメガ3脂肪酸(EPA/DHA):
炎症を「始めてちゃんと終わらせる」ための材料
– マグネシウム:
300以上の酵素反応に関与、修復の裏方のボス
– 良質なたんぱく質:
修復工事の「素材」そのもの(大工だけいても木材がなければ無理)
これを
→ 普段の食事
→ 必要に応じてサプリメント
でしっかり供給していくのが、栄養療法でやっていること。
「腸だけ」「血管だけ」「脳だけ」を狙うというより
> “体中のバリアをまとめて底上げする”
ってイメージなんです。
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### 「お客さんの頭の中」って、だいたいこんな感じだと思う
実際にカウンセリングでよく聞くのは、
– 「腸を治したら全部よくなりますか?」
– 「サプリで血管だけ強くできますか?」
– 「脳に効く栄養だけ教えてください」
みたいな、“部位ごとの部分最適”の発想なんですよね。
でも、SLBSの視点で見ると
腸だけ・脳だけ・血管だけを狙うというより
> 「バリア全体を守るための
> ・栄養
> ・生活習慣
> ・毒素対策
> を、まとめて底上げしていく」
っていう“全体設計のほうがコスパいい”ってことになります。
イメージとしては、
– × 「家のこの1枚の窓だけを、防弾ガラスにしたい」
– ○ 「家じゅうの窓と壁の強度を、標準以上に底上げしたい」
って感じなんです。
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### じゃあ、僕らは何からやればいいのか?
全部一気にやろうとするとパンクするので
現実的なステップで考えると、こんな順番がおすすめです:
1. **まずは“壊さない”から始める**
– 超加工食品・過剰な砂糖・トランス脂肪を減らす
– アルコールと喫煙を“習慣”から“たまのイベント”レベルに落とす
– 過度な夜更かしをやめて睡眠時間を確保する
→ 「バリアをこれ以上いじめない」が第一歩
2. **同時に“材料とエネルギー”を入れる**
– たんぱく質:
体重×1.0〜1.5 gを目安に意識して摂る(腎臓に問題がある人は主治医と相談)
– 野菜・果物:
1日350g以上+色の濃い野菜を増やす
– 良質な脂質:
魚・亜麻仁油・えごま油などでオメガ3を意識的に増やす
3. **必要に応じて“ピンポイント栄養”を足す**
– 血液検査などを見ながら
→ ビタミンD
→ 鉄過剰&亜鉛不足の是正
→ ビタミンB群・C・マグネシウム
を個別に補う
4. **腸からスタートしつつ、“腸だけで終わらせない”**
– グルテンや乳製品など、自分に合わない食品を一度減らしてみる
– 発酵食品・食物繊維(特に水溶性)を適度に増やす
→ でも、「腸さえやればOK」ではなく
それを入口に、全身のバリアを意識していく
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### 僕の結論:「病名より、“バリアがどれくらい守れているか”を気にしたほうがいい」
私から見ると、
これからの時代の健康づくりは
– 「〇〇病にならないようにする」より
– 「バリアをスカスカにしない生活を続ける」
って発想のほうが、ずっと実用的なんじゃないかなと思っています。
病名って、ある程度“後半戦”になってからつくラベルであって
本当に守りたいのは、その前の
– バリアの強度
– 修復力
– 酸化と炎症のバランス
なんですよね。
栄養療法は、まさにこの
> 「バリアを守るための設計図+材料+修復システム」
を整えていくアプローチなんです。
だから、単なる「サプリの話」でも
「腸活だけ」の話でもなくて
**“全身のバリアをどう守るか”を学ぶための道具箱**
として、栄養をちゃんと勉強してほしいなと僕は思っています。
また書きますね!

