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薬より先に「脳の土台」を整える栄養メンタルケア

冨田のぞみ · 2026年3月1日 ·

こんにちは、宮澤です。

Diane Ridaeusによれば、三環系抗うつ薬アミトリプチリンは「どう効いているのか完全には分かっていない」のに、世界で年間8億件超も処方され、今後さらに増える見込みだそうです。うつ病が適応ですが、実際には頭痛・不眠・慢性痛などにもオフラベルで広く使われていて、その一方で、性機能障害(PSSD)、体重増加、心臓への負担、妊娠中の奇形リスクなど、長期的な副作用がかなりしつこく残ることがある。しかも、神経伝達物質を「ピンポイント」ではなく広くいじる“dirty drug”なので、他剤との併用リスクも多い。だからこそ「根本原因を探さずにまず薬」ではなく、栄養療法や他の非薬物アプローチを含めた代替策・補完策をもっと真剣に検討しよう、という内容です。

—

僕、昔から「薬に頼らずに何とかしたいタイプ」なんですけど、同時に、睡眠が一気に崩れたときのあの絶望感とか、頭痛が毎日続くしんどさもよく分かる。映画で、主人公が眠れなくて夜中に冷蔵庫を開けて牛乳をそのまま飲むシーン、ありますよね。あれって、まさに「何でもいいから、今この苦しさを止めたい」っていう心の叫び。現実でも、そこに「じゃあ、とりあえずこの薬で様子みましょうか」と抗うつ薬や睡眠薬がスッと差し出される。
その瞬間、頭の中ではこんな感じになりがちです。

– 今のつらさ → 今すぐ止めたい
– 医者が出してくれる薬 → 効きそう、早そう
– 副作用・長期リスク → よく分からない、でも「まあ大丈夫でしょ?」

でも、体の中で起きていることをざっくり言うと、

「脳の配線やホルモンをかなり強引にいじる」
→ その結果として、
「気分・睡眠は少しマシになるかもしれない」けど
「性機能・体重・心臓・肝臓・妊娠への影響など、別のツケがじわじわ出てくる」

ってことなんです。

ここで、栄養療法の話が出てきます。

—

### 薬と栄養療法、役割がぜんぜん違う

顧客の頭の中って、だいたいこうなりがちです。

– 抗うつ薬 → 「気分を上げるスイッチ」
– サプリや栄養療法 → 「効くかどうかよく分からない補助的な何か」

でも、僕から見ると実際は逆で、

– 抗うつ薬 → 「一時的に症状の音量を絞るリモコン」
– 栄養療法 → 「そもそもスピーカーや配線を修理する作業」

って感じなんです。

たとえば、うつっぽさ・不安・慢性疲労・頭痛の裏側に、こんなサインが隠れていることは本当に多い。

– 亜鉛・鉄・ビタミンB群不足
– 血糖値がジェットコースターみたいに乱高下
– 腸内環境がボロボロ(便秘・下痢・ガス・膨満感)
– 睡眠の質が悪い(深い眠りが足りない)
– 慢性的な炎症(関節痛、肌荒れ、アレルギー体質など)

これらが全部、

→ 神経伝達物質の材料不足
→ ホルモン(セロトニン、ドーパミン、メラトニン等)のバランス崩壊
→ 結果として「気分が落ちる」「眠れない」「体が痛い」

に直結している。

ここを治さずに、いきなりアミトリプチリンでセロトニンやノルアドレナリンの「行き先」だけいじっても、
土台はボロいままなんです。

—

### 「dirty drug」vs「クリーンな栄養」のイメージ

アミトリプチリンは、神経科学者の間で“dirty drug”と呼ばれています。
理由はシンプルで、

– セロトニン
– ノルアドレナリン
– ドーパミン
– ヒスタミン
– アセチルコリン
– イオンチャネル(Na・Ca・K など)

みたいな、全然別のレシーバーを一気にいじってしまうから。

イメージとしては、

– ラジオの「ボリュームだけ」いじりたいのに
– つまみを回したら、音量もチャンネルも、電源も、スピーカーの配線も、
ぜんぶ同時にガチャガチャ動いてしまう

→ そりゃ、副作用も多くなりますよね、って話なんです。

一方、栄養療法はもっとシンプル。

– タンパク質 → セロトニンやドーパミンの「材料」
– 鉄・亜鉛・マグネシウム → それらを合成・代謝するための「工具」
– ビタミンB群 → エネルギー産生と神経の「潤滑油」
– オメガ3 → 脳細胞の「膜」の質そのものを良くする

つまり、

「壊れた部品を交換して、道具を揃えて、油をさしてあげる」
→ システムそのものが静かに、じわっと復活してくる

っていうアプローチなんです。

—

### 臨床経験から言うと、薬だけで解決しようとするほど泥沼化しやすい

臨床経験から言うと、
「とりあえず薬で抑えておこう」とスタートしたケースほど、

– 用量が増える
– 薬の種類が増える
– 副作用対策の薬がさらに増える

→ 気づいたら、毎日数種類の向精神薬+睡眠薬+整腸剤+胃薬
みたいな状態になっていることが珍しくありません。

しかも、本人の感覚はこうなりがちです。

– 前よりマシなところもある
– でも、だるさ・性機能障害・体重増加・頭のモヤモヤは増えた気もする
– どれが自分で、どれが薬の影響なのか分からない

ここで、血液検査や尿検査、食事・睡眠・生活習慣を細かく見ていくと、

– たんぱく質・鉄・亜鉛・ビタミンDがバツグンに不足
– 糖質過多+カフェイン依存
– 腸内環境が荒れまくっていて、栄養がそもそも吸収されていない

みたいな「見落とされていた根本要因」がボロボロ出てくるんです。

薬を全否定するつもりはまったくありません。
命を救う場面も、もちろんある。
ただ、僕は、

– 「薬だけで何とかしよう」とする
→ 結果として、長期的なツケを払う人が多すぎる

と感じています。

だから僕のスタンスは、

1. 今の症状のつらさはちゃんと認める
2. でも、「脳が薬不足」なんじゃなくて「栄養・環境・生活が崩れている」可能性を徹底的に探す
3. 必要なら薬と併用しつつ、できるだけ「クリーンな栄養」と「生活習慣」で土台を立て直す
4. 土台が整ってきたら、主治医と相談しながら、最低限の薬にしていく(あるいは減薬を目指す)

という順番を、大事にしたいと思っています。

栄養療法を学ぶっていうのは、

「サプリオタクになる」ってことじゃなくて、
「自分の脳と心のメカニズムを、薬任せにしないで理解しにいく」

ってことなんです。

—

だから僕は、
アミトリプチリンみたいな強い薬を「飲む/飲まない」の白黒だけじゃなくて、

– なぜ今の症状が出ているのか
– それを支えている栄養・生活習慣のパターンは何か
– 自分の体質に合った、長期的に続けられる栄養戦略は何か

ここを一緒に考えられる人が増えてほしいと思っています。
そのためにも、「栄養療法」という視点は、これからのメンタルケアにとって必須の教養になっていくはずです。

また書きますね!

—

参考にした記事:
[Amitriptyline: Revisiting the Long-Term Effects 60 Years On](https://www.alternativetomeds.com/blog/amitriptyline-revisiting-the-long-term-effects-60-years-on/)

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