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制限スパイラルを抜けて「なんでも食べられる腸」を育てる

冨田のぞみ · 2026年3月24日 ·

こんにちは、宮澤です。

Kara Fitzgerald, NDによれば、いま欧米(そして日本)で急増している「IBS(過敏性腸症候群)やガス・腹痛・便秘下痢をくり返す人たち」の多くは、単に腸が弱いというより「マイクロバイオーム(腸内細菌叢)が著しく痩せて、回復力=レジリエンスを失った tough gut(タフじゃないのにタフな問題を抱えた腸)」になっているとのことです。ストレス・抗生物質・加齢・薬・旅行・極端な食事制限などが重なると、腸内細菌がどんどん減り、本来食物繊維で育つべきキーストーン菌(Akkermansiaや酪酸産生菌など)が枯れていく。その結果、「野菜や豆を食べたいのに食べると具合が悪くなる→どんどん食べられる物が減る→さらに腸内細菌が減る」という悪循環が起きる。この記事では、この“制限スパイラル”を断ち切るために、「①【プロバイオティクス=エンジン】と【プレバイオティクス=燃料】をセットで入れる」「②敏感な腸でも tolerable な“低FODMAPの繊維ブレンド”から再スタートする」「③目標は“症状ゼロ”ではなく“何でもある程度食べられる腸のレジリエンス”」という三本柱で、栄養療法×次世代プロバイオティクスをどう組み合わせるかが、かなり具体的に語られています。

—

僕、映画『グリーンブック』が好きで何回か観てるんですけど、あのロードムービーって、最初はふたりとも偏見まみれで「食べられる世界」がすごく狭いじゃないですか。
ところが一緒に旅して、ちょっとずつ相手の世界に足を踏み入れていくうちに、「自分の枠」が広がっていく。

腸も同じだな、と思うんです。

・若いころは深夜ラーメンでも平気
  ↓
・仕事やストレスで胃腸がやられる
  ↓
・とりあえず小麦・乳製品を抜いてみる
  ↓
・今度はサラダや豆でもお腹が張る
  ↓
・結局「白米と肉と少しの安全そうな野菜だけ」みたいな生活に…

こうなると、頭の中はいつもこんな感じです。

– 「今日、何食べたらいいんだろう…」
– 「外食の誘い、また断らなきゃかな」
– 「健康のために野菜を増やしたいのに、増やすと調子が悪くなるってどういうこと?」

→ 食べることが「楽しみ」じゃなくて「地雷原」になっていくんですよね。

腸内細菌の視点で見ると、これってこういう図式になります:

– 食物繊維・多様な植物を減らす
 → それをエサにする“良い菌”が減る
 → さらに繊維を分解できなくなる
 → ちょっとの繊維でもガス・腹痛が出る
 → ますます繊維と多様な食品を避ける

完全に「制限スパイラル」。
この記事で言う“tough gut”って、まさにこの状態のことなんです。

—

私から見ると、この「tough gut」って、現代人の“新しい生活習慣病”にかなり近い感覚です。

臨床経験から言うと、
・血液検査も画像検査も大きな異常はない
・でも毎日、お腹は張るし、便は安定しない
・食事はどんどん白く・柔らかく・単調になっていく
こういう人が、本当に増えました。

で、みんな最初はこう考えがちです。

> 「じゃあ、腸に優しいものだけ食べておけばいいんですよね?」

でも、それだけだと、
→ 一時的にはラクだけど
→ 数ヶ月〜数年スパンで見ると
→ 腸内細菌の“種類”がじわじわ減っていく

つまり、
「いま楽な食事」は
「未来の腸の弱さ」を育ててしまうことがある、ってことなんです。

だから僕は、

– 症状が強いフェーズ
 → 一時的に制限・低FODMAP・除去食も“あり”
– 症状が少し落ち着いたら
 → 「どうやって食べるものを増やしていくか」を、むしろメインテーマにする

この2段階を、かなり意識して設計します。

この記事で言う
– 「エンジン(プロバイオティクス)」+「燃料(プレバイオティクス)」
– しかも「低FODMAP寄りのやさしい繊維から始める」

という発想は、僕の感覚ともかなり一致していて、
実際、

– いきなりオートミール山盛り
– いきなりイヌリンどっさり
– いきなりサラダボウル大盛り

みたいな“善意のどか食い”で、症状が一気に悪化する人を山ほど見てきました。

腸に元気がないときって、
・高負荷トレーニングじゃなくて「リハビリ」から
・マラソンじゃなくて「散歩」から

始めるべきなんですよね。

栄養療法的にまとめると、こうなります:

– いまの腸の状態を無視した「理想の食事」だけ押しつけない
– でも、“制限しっぱなし”も危険
– だから、
 1)マイクロバイオームを立て直す「菌」
 2)敏感な腸でも tolerable な「燃料(繊維・ポリフェノール)」
 3)少しずつ食事の多様性を“戻していく計画”

この3つセットで考えるべき、ってこと。

結局、僕らが学ぶべきなのは、
「腸を甘やかしすぎず、でも追い込みすぎず、“レジリエンスを育てる栄養療法”」なんです。
その中で、プロバイオティクスやプレバイオティクスをどう使うかは、あくまで“戦略の一部”。

– 「何をやめるか」だけじゃなく
– 「何を、どの順番で、どう増やしていくか」

ここまで含めて設計できると、
「また外食に行けた」「久しぶりにサラダを楽しめた」っていう、小さな成功体験が積み上がっていきます。

腸の話って専門用語だらけになりがちだけど、
本質的には

> 「また好きなものを、ある程度気楽に食べられる自分に戻るプロジェクト」

だと思っています。
そのために栄養療法とマイクロバイオームの知識を、ちゃんと道具として使っていきましょう。

また書きますね!

—

参考にした記事:
[The Tough Gut Playbook: Rebuilding Gut Resilience in IBS-Prone Patients](https://www.drkarafitzgerald.com/2026/03/24/rebuilding-gut-resilience-microbiome/)

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