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「病名より“バリア力”を守れ――全身のリーキー化(SLBS)から考える、これからの栄養と予防医学」

冨田のぞみ · 2026年2月22日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、「Systemic Leaky Barrier Syndrome(SLBS)」という新しい概念が提案されています。これは、腸だけでなく、血管、血液脳関門、腎臓、肺、皮膚、胎盤など、全身の“バリア機能”が同時多発的にゆるんでいくことで、慢性腎臓病・高血圧・神経炎症・がんなど、さまざまな慢性疾患を引き起こし悪化させるというフレームワークです。背景には、環境毒素・慢性炎症・酸化ストレス・ミトコンドリア機能低下・微量栄養素不足などの共通因子があって、それがバリアの構造と修復力をじわじわ壊していく。だから、病名ごとに臓器だけ見るのではなく、「バリアをどう守るか」「栄養と赤白バランス(酸化と還元)をどう整えるか」が、慢性病やがん予防の“上流のカギ”になるんじゃないか、という話なんです。

—

僕、映画を観ていていつも思うんですけど
「SFでもホラーでも、一番怖いのって“防御ラインが抜かれる瞬間”だな」と。

・宇宙船の外壁に小さなヒビが入る
・ゾンビが城壁の小さな穴から入り込む
・セキュリティのパスワードが1個バレる

最初は「まあ大丈夫でしょ」っていう小さな破綻なんだけど
気づいたときには、船内パニック・城は陥落・会社の機密ダダ漏れ…みたいな結末になる。

これ、僕たちの体でもほぼ同じことが起きていて
それを医学的にまとめ直したのが、今回のSLBSの話だな、と思いました。

—

### 「バリアが壊れる=いろんな病気の共通の土台」ってこと

この記事で言っていることを、すごくラフにまとめると

> 体中のバリアが、じわじわ穴だらけになっていく現象
> =多くの慢性病の“共通の下地”なんじゃないか?

って視点なんです。

たとえば、こんなバリアたち:

– 腸のバリア(いわゆるリーキーガット)
– 血管の内皮(動脈硬化・高血圧と直結するところ)
– 血液脳関門(脳を毒素から守るフィルター)
– 腎臓の濾過膜(たんぱく漏れ、腎機能低下の現場)
– 肺のバリア(アレルギー・喘息・感染に関与)
– 皮膚のバリア(アトピー、慢性湿疹など)
– 胎盤バリア(母体と赤ちゃんの命綱)

これらは全部バラバラなようでいて
共通の“部品”で成り立っているんです。

– タイトジャンクション(細胞同士をくっつけるファスナーみたいなもの)
– 細胞骨格(建物でいう鉄骨)
– 細胞と細胞のスキマを埋めるマトリックス(コンクリ)
– ミトコンドリア(修復工事に必要な電力会社)
– 抗酸化システム(サビから守るメンテナンス班)

ここが

→ 酸化ストレス
→ 慢性炎症
→ 微量栄養素不足(ビタミン・ミネラル)
→ 環境毒素(農薬、重金属、空気汚染など)

で長年いじめられていると、
すべてのバリアが“まとめて弱っていく”ってことなんですね。

—

### 「症状はバラバラなのに、根っこはけっこう一緒」っていう現場感

臨床経験から言うと、栄養療法のカウンセリングでよくあるパターンがこれです。

– お悩み①:
 「お腹が弱くて、下痢と便秘をくり返す。検査では異常なし」
– お悩み②:
 「花粉症・鼻炎・肌荒れがずっとよくならない」
– お悩み③:
 「ここ数年、頭がぼーっとしてミスが増えた。年のせいと言われた」

病院では
→ 消化器内科
→ 耳鼻科+皮膚科
→ 精神科 or 脳外・神経内科

にそれぞれバラバラに行くケース。

でも、栄養状態を見ていくと

– 鉄過剰+亜鉛不足
– ビタミンD・ビタミンC・ビタミンB群不足
– オメガ3不足で、オメガ6過多
– 腸内環境の乱れ(悪玉優位・短鎖脂肪酸不足)

がセットで出てきて

結果として
→ 腸のバリアがゆるむ
→ 血管内皮も傷みやすい
→ 血液脳関門もゆるみやすい

みたいな「全身のゆるみパターン」になっていることが多いんです。

症状の出方は人それぞれだけど
“土台の壊れ方”は似ている、って感覚。

この記事のSLBSの考え方は
僕が現場でずっと感じてきた「なんか、みんな同じ方向から壊れてるよね?」を
理論としてきれいに整理してくれた感じがします。

—

### がんとの関係:「遺伝子だけ見てても足りないよね」問題

ニュースの中で特に大事だなと思ったのが
がんとの関係の部分です。

僕たち、がんというとつい

– 遺伝子変異
– 〇〇がん遺伝子
– うちは家系的に…

みたいな話に意識が行きがちですが

現場で感じるのは

> 「がん細胞が“育ちやすい土壌”が出来ているかどうか」

のほうが、むしろインパクトが大きい人が多い、ということ。

この記事の言い方だと、

– バリアが壊れる
 → 慢性炎症がずっと続く
 → 酸化ストレスでDNAも傷みやすい
 → 修復やアポトーシス(不要な細胞の自殺)が下手になる
 → 細胞が居座りやすくなる+周囲の組織もゆるんで侵入し放題
 → 結果として、がんが育ちやすい環境になる

っていう流れ。

つまり

「がん=突然やってくる敵」じゃなくて
「バリア崩壊が進行した先に出てくる“最終ステージの現象”のひとつ」

って捉えたほうが
やるべき対策が見えやすいんです。

—

### 栄養療法的にいうと、「バリア修復のための栄養」が超重要ってこと

僕から見ると、SLBSって

> 栄養療法のやっていることを、
> “システム医学の言葉”で説明した枠組み

なんですよね。

実際、バリアの修復に関わる代表的な栄養素って、こういうものです:

– ビタミンC:
 コラーゲン合成、抗酸化、防御修復のど真ん中

– ビタミンD:
 免疫調整+上皮バリアの維持

– ビタミンA(レチノール)&亜鉛:
 粘膜バリア・皮膚修復の要

– ビタミンB群:
 エネルギー産生(ミトコンドリア)+メチル化反応(DNA修復にも関与)

– オメガ3脂肪酸(EPA/DHA):
 炎症を「始めてちゃんと終わらせる」ための材料

– マグネシウム:
 300以上の酵素反応に関与、修復の裏方のボス

– 良質なたんぱく質:
 修復工事の「素材」そのもの(大工だけいても木材がなければ無理)

これを

→ 普段の食事
→ 必要に応じてサプリメント

でしっかり供給していくのが、栄養療法でやっていること。

「腸だけ」「血管だけ」「脳だけ」を狙うというより

> “体中のバリアをまとめて底上げする”

ってイメージなんです。

—

### 「お客さんの頭の中」って、だいたいこんな感じだと思う

実際にカウンセリングでよく聞くのは、

– 「腸を治したら全部よくなりますか?」
– 「サプリで血管だけ強くできますか?」
– 「脳に効く栄養だけ教えてください」

みたいな、“部位ごとの部分最適”の発想なんですよね。

でも、SLBSの視点で見ると

腸だけ・脳だけ・血管だけを狙うというより

> 「バリア全体を守るための
> ・栄養
> ・生活習慣
> ・毒素対策
> を、まとめて底上げしていく」

っていう“全体設計のほうがコスパいい”ってことになります。

イメージとしては、

– × 「家のこの1枚の窓だけを、防弾ガラスにしたい」
– ○ 「家じゅうの窓と壁の強度を、標準以上に底上げしたい」

って感じなんです。

—

### じゃあ、僕らは何からやればいいのか?

全部一気にやろうとするとパンクするので
現実的なステップで考えると、こんな順番がおすすめです:

1. **まずは“壊さない”から始める**
– 超加工食品・過剰な砂糖・トランス脂肪を減らす
– アルコールと喫煙を“習慣”から“たまのイベント”レベルに落とす
– 過度な夜更かしをやめて睡眠時間を確保する
→ 「バリアをこれ以上いじめない」が第一歩

2. **同時に“材料とエネルギー”を入れる**
– たんぱく質:
体重×1.0〜1.5 gを目安に意識して摂る(腎臓に問題がある人は主治医と相談)
– 野菜・果物:
1日350g以上+色の濃い野菜を増やす
– 良質な脂質:
魚・亜麻仁油・えごま油などでオメガ3を意識的に増やす

3. **必要に応じて“ピンポイント栄養”を足す**
– 血液検査などを見ながら
→ ビタミンD
→ 鉄過剰&亜鉛不足の是正
→ ビタミンB群・C・マグネシウム
を個別に補う

4. **腸からスタートしつつ、“腸だけで終わらせない”**
– グルテンや乳製品など、自分に合わない食品を一度減らしてみる
– 発酵食品・食物繊維(特に水溶性)を適度に増やす
→ でも、「腸さえやればOK」ではなく
それを入口に、全身のバリアを意識していく

—

### 僕の結論:「病名より、“バリアがどれくらい守れているか”を気にしたほうがいい」

私から見ると、
これからの時代の健康づくりは

– 「〇〇病にならないようにする」より
– 「バリアをスカスカにしない生活を続ける」

って発想のほうが、ずっと実用的なんじゃないかなと思っています。

病名って、ある程度“後半戦”になってからつくラベルであって
本当に守りたいのは、その前の

– バリアの強度
– 修復力
– 酸化と炎症のバランス

なんですよね。

栄養療法は、まさにこの

> 「バリアを守るための設計図+材料+修復システム」

を整えていくアプローチなんです。

だから、単なる「サプリの話」でも
「腸活だけ」の話でもなくて

**“全身のバリアをどう守るか”を学ぶための道具箱**
として、栄養をちゃんと勉強してほしいなと僕は思っています。

また書きますね!

一般

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