こんにちは、宮澤です。
先日、夜中にAmazonプライムで昔のアクション映画をぼーっと見てたんですが、若い頃にカッコよく走り回ってた俳優が、最新作ではちょっと動きが重くなってるのを見て、「あ、これって単に太ったんじゃなくて“筋肉が減った”だけなんだよな」と妙に腑に落ちたんです。
街を歩いてても同じで、体重はそこまで重そうじゃないのに、階段でゼーハー言ってたり、荷物を持つとすぐ腰をさする人って多いですよね。あれ、体脂肪よりも「筋肉の質と量」が落ちてるサインなんです。
—
### Kara Fitzgerald, NDによれば…
今回読んだ
**「Why Aging Is Not a Fat Problem — A Muscle-Centric Approach to Longevity」**
(Kara Fitzgerald, ND が Gabrielle Lyon, MD をインタビューしている記事)では、
要するにこういう話をしています👇
– 老化や肥満は「脂肪の量」の問題というより
→ **“筋肉の状態”の問題だよね** というパラダイムシフト
– 特に注目すべきは
→ 皮下脂肪ではなく「筋肉の中に入り込んだ脂肪(筋内脂肪:intramuscular adipose tissue)」
– この筋肉の質の低下が
– インスリン抵抗性
– 脂肪肝(NAFLD)
– メタボリックシンドローム
– 加齢に伴う“なんとなくの衰え”
に直結している、という視点
– だから治療の中心を
→「痩せさせる」から「筋肉を強く・賢くする」にシフトすべき
– そのための具体策として
– レジスタンストレーニング(筋トレ)
– 1日トータルで体重1ポンドあたり1g前後を目安とした十分なタンパク質
– 特に1食30〜50gの“ドカッとした”タンパク質摂取
– 高齢者や更年期では“アナボリックレジスタンス(筋肉が刺激に反応しにくい)”を踏まえた設計
– 場合によってはGLP-1やアナボリック薬剤、筋肉への物理的刺激デバイスなど
を組み合わせていく、という“筋肉中心の医学(Muscle-Centric Medicine)”が語られています。
ざっくりいうと、
**「老化=脂肪問題」じゃなくて
「老化=筋肉問題(特に中に溜まった脂肪)」だよ**
ってことなんです。
—
### 僕から見ると:「栄養療法は“筋肉を育てる栄養設計”に変わるべき」
僕が外来で見ていて感じるのは、ほとんどの人が頭の中でこうなってるんです👇
> 「体重を落としたい」
> =「カロリー減らす」
> =「炭水化物と脂質を減らす(ついでにタンパク質も減る)」
> =「なんとなくサラダ中心・パンちょっと・肉は控えめ」
結果どうなるかというと…
– 体重はちょっと落ちる
– でも
– 筋肉も一緒にガッツリ落ちる
– 代謝が下がる
– 疲れやすくなる
– 体型が「小さいけどたるんだ感じ」になる
– リバウンドしやすくなる
つまり
**「脂肪を落としたつもりで、“一番守るべき筋肉”を削っている」**
パターンが本当に多い。
臨床経験から言うと、
栄養療法をやるときに
「腸内環境」「炎症」「ビタミン・ミネラル」
を整えるのはもちろん大事なんですが、
そこにもう1本、ハッキリとした軸として
> **“この人の筋肉をどう守るか・増やすか”**
を最初から設計に入れておくべきだと感じています。
具体的には、栄養療法のプランを作るとき、僕の頭の中はこんな感じで動いています👇
1. **この人の“筋肉レベル”はどのあたりか?**
– 見た目・姿勢・握力・歩き方
– InBodyなどの体組成
– 疲れやすさ、階段のしんどさ
2. **1日のタンパク質は足りてるか?**
– 目安:
– 高齢・運動少ない → 体重1kgあたり1.5g近くあっていい
– 中年・そこそこ運動 → 1.2〜1.5g
– でも重要なのは「トータル量」よりも
→ **1食あたり30〜50gの“筋肉が反応する塊”があるかどうか**
3. **筋トレ or 抵抗運動の習慣があるか?**
– 「歩いてます」だけで終わってないか
– 太もも・お尻・背中みたいな“大きい筋肉”に、ちゃんと負荷がかかってるか
4. **血糖・脂肪肝・メタボの指標**
– 実はこれらは
→「筋肉が糖や脂肪をさばききれてないサイン」
– だから
→ 糖質削るだけじゃなくて、“筋肉の受け皿”を広げる発想が必要
5. **更年期・高齢者・GLP-1使用中の人は“筋肉ロスリスク高”として扱う**
– 「痩せたけどフラフラ、階段が怖い」は完全にアウト
– 体重の数字より
→ **筋肉量と筋力が維持できているか** を最優先
僕の中では、栄養療法って
– 腸を整えて
– 炎症を抑えて
– ミトコンドリアを元気にして
…**それを全部「筋肉という器官に流し込むプログラム」**
というイメージなんです。
つまり
> ・血糖コントロール
> ・脂肪肝
> ・更年期太り
> ・メタボ
> ・なんとなく疲れやすい
こういう悩みのかなりの部分は、
→「脂肪をどう減らすか」ではなく
→「筋肉をどう育てるか」
を学んだ方が、実は近道になることが多いんです。
だからこそ、
サプリメントや腸内環境の前に、
– 1食あたり30〜40gのタンパク質を“ちゃんと噛んで食べる”
– 週2〜3回でもいいから“脚とお尻と背中に負荷をかける”
この二つを「栄養療法のコアメソッド」として
きちんと設計できるようになるべきだと、僕は思っています。
—
「脂肪をどう減らすか」より先に
**「筋肉をどう守り・どう増やすか」**。
ここを軸にした栄養療法を組めるようになると、
ダイエットも、血糖コントロールも、更年期ケアも、
ぜんぶストンと一本の線でつながって見えてきます。
だから、栄養を学ぶときは
**“筋肉の視点”をセットで学ぶべき**なんです。
また書きますね!
—
参考にした記事:
**Why Aging Is Not a Fat Problem — A Muscle-Centric Approach to Longevity**
(Dr. Kara Fitzgerald)
Why Aging Is Not a Fat Problem — A Muscle-Centric Approach to Longevity

