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「なんかずっとしんどい」の正体を分解するMSIDSモデル

冨田のぞみ · 2026年5月27日 ·

こんにちは、宮澤です。

最近、久しぶりに学生時代の友人と飲みに行ったんですね。
昔は「徹夜→カップラーメン→朝マック」という謎ムーブでも元気だったのに、今は一晩飲んだだけで3日ぐらい疲れが抜けない。
その友人がポロッと、「検査はいつも正常なのに、ずっとだるくて頭も回らないんだよね…歳かな?」と言ったんです。

この「検査は正常。でもずっとしんどい」というグレーゾーン。
栄養療法をやっていると、同じ悩みを抱えた人が本当に多い。
で、このモヤモヤにかなり切り込んでくれているのが、Kara Fitzgerald, NDによれば…と紹介されていた、リチャード・ホロウィッツMDのインタビュー記事「The Infection Driving Chronic Illness | Dr. Richard Horowitz」(慢性疾患を動かしている“見えない感染症”の話)なんです。

—

この記事の要点を、栄養療法目線でギュッと1段落にするとこんな感じです。

ホロウィッツ医師は、慢性ライム病をはじめとした「よくわからないけどずっと具合が悪い人」を4万年以上診てきて、16個の要因が重なって慢性炎症を起こす「MSIDSモデル(Multiple Systemic Infectious Disease Syndrome)」を提唱しています。中心にあるのは、ライム病やバルトネラ、バベシアなどの慢性感染+カビ毒や重金属といった毒素。ここから→腸の炎症(リーキーガット)→免疫異常→ミトコンドリア機能低下→ホルモンバランス崩壊→脳の炎症…と、連鎖的に不調が広がっていく、というイメージです。さらに、こうした感染がアルツハイマー病のような認知症の病理(アミロイドやpTau)まで動かしている可能性がある、というデータまで出てきている。だから彼は、病名ベースではなく、「感染・毒素・腸・ミトコンドリア・ホルモン・トラウマ」などを総ざらいしながら治療していく必要があると話しています。

—

僕から見ると、このMSIDSモデルって「ハイレベルな機能性医学+感染症学」をガッチャンコしたフレームなんですよね。
臨床経験から言うと、

– 血液検査はほぼ正常
– だけど
– 朝起きられない
– ずっと頭がモヤモヤする
– 関節が日によってあちこち痛む(移動する痛み)
– 気圧で一気に悪化する
– ちょっと夜更かしすると2〜3日戻れない

こういう人って、
「栄養だけ」「腸だけ」「メンタルだけ」では説明がつかないことが多いんです。

感覚的には、頭の中でこんな図が常に回っています。

– ベースにあるもの
– ビタミン・ミネラル不足
– タンパク不足
– 血糖コントロールの乱れ

この上に、

– さらに重なっている“見えない負荷”
– 慢性ウイルス(EBウイルスなど)の再活性化
– カビ・カビ毒(家の構造+気候の変化)
– 軽いけど続く腸内細菌の乱れ
– 睡眠の質低下とストレス

で、場合によっては、

– 刺激イベント
– 予防接種
– 大きなストレス
– 大きな感染症(コロナなど)

→ これらが「最後の一押し」になって、一気に崩れる

ってこと。

ホロウィッツ医師が言っている
「感染と毒素を頂点にした16個の炎症要因」
は、僕らが現場で見ている
「なんか全部がちょっとずつ悪い人」の裏側を、かなりうまく構造化してくれている感じがします。

—

じゃあ栄養療法的には、どう考えるか?

僕が普段イメージしている“顧客の頭の中”はこんな感じです。

– 「血液検査で異常って言われてないし…」
– 「サプリも食事も一応気をつけてるのに、なんで良くならないの?」
– 「また新しい検査や治療って、お金も時間もかかるし…外したくない」

この悩みって、突き詰めると、

→ 自分の不調が「どのレイヤーの問題か」わかってない不安

なんです。

もっと噛み砕くと、

1. 体の“土台”レベルの問題か
 (栄養不足・睡眠不足・腸の軽い炎症・ストレス)

2. それとも“上の階”にある問題か
 (慢性感染・カビ毒・重金属・ホルモン軸・ミトコンドリア)

3. さらに“屋上”にある問題か
 (過去のトラウマ・神経系の過敏化=リミック系)

これをごちゃ混ぜにしたまま、
– とりあえずマルチビタミン
– とりあえずプロバイオティクス
– とりあえず漢方
みたいにやっても、正直、届くところと届かないところがはっきり分かれるんです。

だから僕の結論としては、

– 「まずは土台(栄養・腸・睡眠・ストレス)を整える」
– それで良くなるなら、そこでOK
– それでもダメなら、
→ 感染・毒素・ホルモン・ミトコンドリア・トラウマなど“上の階”を疑う

という二段階・三段階の見立てを、ちゃんと学ぶべきだと思っています。

ホロウィッツ医師のMSIDSモデルは、
まさにこの“上の階”をどう評価し、どう組み立てるかの一つの答え方。

栄養療法だけでは届かないケースを見たとき、
「これはMSIDS的なケースかも?」
と一度立ち止まって、

– 感染(過去のダニ・ペット・渡航歴など)
– カビ(住環境・水害・結露・古い家)
– トラウマ(体の過敏化を起こしていそうか)

を整理してみると、
治療の優先順位やアプローチの深さがかなり変わってきます。

だから、僕らが栄養療法を学ぶときも、
「ビタミン・ミネラルを増やす」だけじゃなくて、

– どのレイヤーに問題がありそうかを見極める“目”
– そのレイヤーごとに必要な道具(検査・サプリ・生活改善・時に薬)

をセットで学ぶべきなんです。

また書きますね!

参考にした記事:
The Infection Driving Chronic Illness | Dr. Richard Horowitz

The Infection Driving Chronic Illness | Dr. Richard Horowitz

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