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臨床分子栄養医学研究会

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現在の場所:ホーム / アーカイブ宮澤賢史

宮澤賢史

トラウマ前提で組み直す、新しい栄養・健康戦略

宮澤賢史 · 2026年2月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

Kara Fitzgerald, NDによれば、最新の「Epstein Files」をきっかけに、機能性医学の世界でも「倫理・トラウマ・権力構造」を真正面から語らざるを得ない状況になっているそうです。

Sara Szal医師とBrad Jacobs医師は、エプスタイン事件に名前が挙がった医師たちを単に糾弾するのではなく、「影響力の大きさに見合う説明責任」「トラウマが健康と寿命に与えるダメージ」「医療者が虐待のサインを見逃してきた構造的な問題」などを語り、ACEスコア(小児期逆境体験)を含むトラウマ・インフォームドな診療の必要性を訴えています。

要するに、「セクシャルアビューズ=心の問題」で終わらせず、「慢性疾患・加速老化・ホルモン・代謝・男性性/女性性のあり方」にまでつながる“健康の中核テーマ”として扱おう、という話です。

この前ひさびさにNetflixで医療ドラマを流し見してたんですね。
救急外来でガンガン検査して、手術して、「助かった…!」みたいなやつ。

でも、現場を知ってる人からすると

「いや、その前にこの人、絶対トラウマ抱えてるでしょ…」
「食事も睡眠もメンタルもボロボロなのに、そこスルーかい…」

ってツッコミどころ満載なんです。

現実の外来でも似たことが起こっていて、

– 血圧高い
– 血糖ちょっと危ない
– 腰痛・頭痛・PMSがつらい

→ とりあえず薬
→ ちょっと運動して、食事に気をつけましょうね

…で診察終了。

でも、その人の頭の中では実は

– 子どもの頃の家庭環境がかなりカオスだった
– 過去の性的被害を誰にも言ってない
– パートナーとの関係がずっと怖い or 支配的
– 仕事で「NO」と言えず、常にビクビクしている

みたいな「背景ストーリー」がぐるぐる回っていることが多い。

表に出ている症状は
→ 血圧とか血糖とかホルモンバランスの乱れ

でも根っこでは
→ トラウマ・ストレス・人間関係・自己否定

が、かなりの割合を占めているんです。

栄養療法や機能性医学は、トラウマを前提にした健康デザインにアップデートすべき」なのかもしれません。

臨床経験から言うと、同じ食事・同じサプリ・同じ運動をしても、

– 子どもの頃から比較的安全基地のある人
– ACEスコアが高く、慢性的な恐怖や支配の中で育った人

では、反応スピードも、結果も、続けられる力も、まったく違います。

例えば:

– 低糖質食を頑張っても、夜になるとドカ食いして自己嫌悪
→ 「意志が弱い」のではなく、“安心感不足”と“神経系の過覚醒”が原因だったり
– 睡眠衛生をどれだけ説明しても、「夜になると不安で寝付けない」
→ 生活指導より先に、「体が安全だと感じられる経験(呼吸・タッピング・人とのつながり)」が必要だったり
– ホルモン・自律神経が乱れまくりで、検査もサプリもキリがない
→ でも、ACEスコアを丁寧に聴いていくと、“身体がずっと戦闘モードで生きてきた”ことが見えてくる

だから、栄養療法だけをハードにやると

– うまくいかないとき、全部「自分のせい」にしがち
– 余計に自己否定が強くなって、もっと体調が崩れる

っていう悪循環が起こりやすい。

僕がやっていて「これは外せないな」と思うのは、ざっくり言うとこんな流れです:

1. まず「安全」をつくる
→ いきなり生活全部変えさせない
→ 小さくて達成感のある行動から始める
→ カウンセリングや信頼できる人間関係も“サプリと同じくらい大事な処方”と考える

2. ACEスコアや背景ストーリーを一緒に整理する
→ 点数そのものより、「どんな経験が今の体調とつながっているか」を一緒に言語化
→ 「あなたが弱いんじゃなくて、そうならざるを得ない歴史があった」ことを理解してもらう

3. 栄養・ライフスタイルを「自罰モード」ではなく「セルフケアモード」に変換する
NG:「痩せない自分はダメだから糖質カット」
OK:「過去の自分を守るために頑張ってきた体を、やっと休ませてあげる栄養を入れる」

この“意味付け”が変わるだけで、

– 同じプロテイン
– 同じビタミンD
– 同じオメガ3

を飲んでいても、続き方も、身体の受け取り方も、本当に変わります。

みなさんの頭の中って、もしかしたらこんな感じじゃないでしょうか。

– 「検査もサプリも頑張ってるのに、なんかスッキリしない」
– 「あのインフルエンサーのメニューを真似したのに、私はうまくいかない」
– 「生理前になると、どうしても甘いものとジャンクを止められない」
– 「パートナーや職場のストレスを“気のせい”にし続けてきた」

もし、ひとつでも「あ、これ私だな」と思ったら、頭の中でこう変換してみてください。

→ 私は“努力が足りない”んじゃなくて、
→ “トラウマやストレスをケアせずに、栄養療法だけで帳尻合わせしようとしてきた”だけかもしれない

ってことなんです。

だから、これから本気で健康を変えたい人ほど、

– ACEスコアに軽く触れてみる
– 安全な人に、自分のストーリーを少しだけ話してみる
– 呼吸・睡眠・人とのつながりを「治療」として扱ってみる

といった「トラウマ・インフォームドな視点」を、栄養・サプリ・運動と“セット”で学ぶべきだと僕は思っています。

栄養療法は強力なツールです。
でも、それを握っているのは「過去の経験を背負った、ひとりの人間の神経系」です。

その神経系が安心して、「もう戦わなくていいんだ」と感じ始めたとき、
はじめて食事もサプリも、本来の力を発揮しはじめます。

また書きますね!

参考にした記事:
[Epstein Files: A Functional Medicine Response]

薬だけに頼らず脳を守るための栄養ライフデザイン

宮澤賢史 · 2026年2月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

Diane Ridaeusによれば、抗精神病薬Saphris(アセナピン)は、統合失調症や双極性障害の躁・混合エピソードに使われる薬だけど、短期的にも長期的にもかなり幅広い副作用リスクがあって、特に「運動障害(遅発性ジスキネジア)」「肝機能障害」「心臓への負担」「白血球減少による免疫低下」「体重増加・糖尿病・高プロラクチン血症」など to be continued… という感じで、決して軽い薬ではないとのことです。

さらに、長期連用が本当に全員に必要かどうかにはエビデンス上も議論があり、「やめ方」(急断ではなく、慎重な漸減)と、薬に依存しすぎない代替アプローチ(栄養・環境・生活習慣を整えること)の重要性が強調されています。

—

この前ふと夜中に昔の映画を見返していたんです。
若い主人公が、薬に頼りながらも「本当の自分で生きたい」ともがくようなストーリーで、観終わってから考えました。

「もしこの主人公が、最初から睡眠・血糖・栄養・ストレスケアをガッチリ整えた環境で育ってたら、薬の量も、飲む期間も、だいぶ違ったんじゃないかな」と。

日常でも同じような場面をよく見ます。
・朝はパンとコーヒーだけ
・寝るのは1時過ぎ
・日中はカフェインでブースト
・夜はアルコールでクールダウン
・野菜は“とりあえずサラダ”でごまかす
この状態でメンタルが崩れて「じゃあ薬を増やしましょう」となっている人が、本当に多い。

でも、身体の燃料がこれだけ乱れていたら、
脳(=超精密コンピュータ)が誤作動を起こすのは、ある意味あたりまえなんです。

ここから、栄養療法の話に自然とつながっていきます。

—

僕から見ると、Saphrisみたいな強力な薬は「火事場で使う消火器」みたいなもので、必要な場面ではものすごく助けになる一方で、「常に握りしめて暮らす」ような使い方をすると、さっきの記事で挙げられていたような長期副作用がジワジワ積み上がっていく――そんなイメージなんです。

じゃあ、栄養療法の役割って何か?

ざっくり言うと、

– 脳と身体の「燃料」と「配線」を整えて
– 薬に頼らざるを得ない状態から
– 「薬+身体の自己調整力」でバランスをとれる状態へ
– そして人によっては、少しずつ薬を減らしても崩れにくい土台をつくる

こういう“下地づくり”の役割です。

具体的には、こんな感じで考えます。

—

栄養療法でまず見るべき4つの土台

頭の中で、読者の方の状況をこんなふうに想像しています。

「薬は飲んでるけど、 頭がボーッとする、体重がどんどん増える、だるくて何もやる気が出ない、この先ずっと飲み続けるのかな…って不安が消えない」

この“モヤモヤ”に対して、栄養療法的にはこう整理していきます。

—

1. 血糖のジェットコースターを止める

メンタルに一番効く栄養介入って、派手なサプリじゃなくて「血糖安定」だったりします。

よくあるパターン
– 朝:菓子パン+コーヒー
→ 血糖ドカン→インスリンドーン→午前中だるい・イライラ
– 昼:丼もの・パスタ大盛り
→ 食後眠い・頭働かない
– 夕方:お菓子 or 甘いカフェラテ
→ 一瞬スッキリ→すぐガス欠→不安・焦燥感
– 夜:炭水化物+アルコール
→ 睡眠が浅い→翌朝からすでにフラフラ

これ、
「脳が勝手に情緒不安定にならざるを得ない食べ方」なんです。

まずやることはすごくシンプルで、

– 主食だけでなく「タンパク質+脂質」を毎食に入れる
– 白い炭水化物(白米・パン・麺)の量を、いきなりゼロじゃなくて“半分”にしてみる
– 甘い飲み物を「週◯回まで」に決める

→ これだけで、
「意味もなく不安」「意味もなくイライラ」「集中が続かない」がかなりマシになる人が多いです。

—

 2. タンパク質と鉄:脳の“部品”を補充する

抗精神病薬を飲んでいる方を見ていて感じるのが、
・タンパク質不足
・鉄不足(特に女性)
がめちゃくちゃ多いこと。

– 神経伝達物質(セロトニン・ドーパミンなど)の材料 → アミノ酸(タンパク質)
– それを作る工場の電力 → 鉄・亜鉛・ビタミンB群

これが足りないと、
「薬でスイッチをいじっているのに、そもそも流す電気も部品もない」状態になります。

意識したいのは、

– 体重×1.0〜1.2gくらいのタンパク質/日(病状・腎機能で調整)
例:体重50kgなら50〜60g/日を“平均して”とる
– 肉・魚・卵・豆を「毎食どれか必ず」入れる
– 貧血気味・フラつき・息切れがある人は、鉄欠乏を一度はチェックしてもらう

→ 「あ、頭が少しクリアになった」「午前中から動けるようになった」と感じる人、多いです。

—

 3. 肝臓と腸をいたわる:薬の“出口”を確保

Saphrisの長期リスクの中でも、「肝臓」「白血球」「心臓」はかなり重要ポイントでしたよね。

薬は
– 肝臓で分解されて
– 腸や腎臓などから出ていく

この「出口」が詰まっていると、
・薬の負担が増える
・血中濃度が乱高下しやすい
・副作用が出やすくなる
ということが起きます。

栄養療法的にできることは、

– アルコールを“ゼロにできないなら、量と頻度を決めて管理”
– 甘いもの・揚げ物・トランス脂肪(菓子パン・スナック)を“日常食”から“ご褒美枠”へ
– 食物繊維(野菜・海藻・豆・雑穀)と水分を増やして、便通を毎日〜2日に1回くらいに整える

こういう地味なことの積み重ねが、
→ 「肝臓の負担を減らす」
→ 「炎症を下げる」
→ 「薬の代謝をスムーズにする」
ことにつながります。

—

4. 「やめたい・減らしたい」の前に、「耐えられる身体」をつくる

臨床経験から言うと、
抗精神病薬の減薬や中止で一番問題になるのは、「脳の準備ができていないのにペースだけ早い」ケースです。

よくある流れは、

1. 副作用がつらくなってくる
2. 「もう飲みたくない」と思う
3. 自己判断 or サポート薄いまま減らす・やめる
4. 反動(離脱+リバウンド)が強く出る
5. 周りから「やっぱり薬が必要なんだね」と言われる
6. 本人も「自分は一生飲まないとダメなんだ」と信じ込む

ここで栄養療法が入るとどうなるかというと、

– まず睡眠・食事・血糖・栄養状態を調えて「耐性」を上げる
– 同時に環境(ストレス源・人間関係・刺激物:カフェイン・アルコール・THCなど)を整理する
– そこから、主治医と相談しつつ“本当にゆっくり”減らしていく

→ この順番を守ると、
「減らしてもガタッと崩れない人」が一気に増えるんです。

—

まとめ:だからこそ「栄養」という土台を学ぶべき

Saphrisのような薬は、確かに命を救うこともあります。
一方で、記事にもあったように、長期的な副作用や薬物相互作用のリスクも決して小さくありません。

ここで僕が強調したいのは、

– 「薬が悪い」でも
– 「栄養だけで全部なんとかなる」でもなくて、

→ 「薬だけにメンタルを丸投げしない」という発想なんです。

– 血糖を安定させる食べ方
– タンパク質・鉄・ビタミンの“最低限ライン”
– 肝臓・腸を守る日常の工夫
– カフェイン・アルコール・THCとの付き合い方

こうした“身体の土台”を理解しているかどうかで、
同じ薬を飲んでいても、
・効き方
・副作用の出方
・将来の選択肢
がまったく別物になります。

だからこそ、
「自分の脳と身体を守るための、栄養の基本」
これは、薬を飲んでいる人こそ真っ先に学ぶべきだと僕は思っています。

また書きますね!

—

参考にした記事:
[Saphris Long-Term Effects: In-Depth Look at Risks/Benefits](https://www.alternativetomeds.com/blog/saphris-long-term-effects-in-depth-look-at-risks-benefits/)

HPA軸機能低下は「副腎疲労」ではなくストレス適応の再構築障害である

宮澤賢史 · 2026年2月5日 ·

1. HPA軸異常に共通してみられる所見

慢性疲労症候群(CFS / ME)、感染後疲労、長期ストレス後の不調を訴える患者では、以下のような所見が多く報告されている。

  • ベースラインのコルチゾールがやや低い
  • コルチゾールの日内変動が平坦化している
  • ストレス負荷に対するACTH/コルチゾール反応が弱い
  • 負のフィードバックが効きすぎている

これらの特徴は、近年の総説でも一貫して整理されている
(例:Frontiers in Endocrinology, 2024)。

重要なのは、これらが副腎皮質そのものの不可逆的な疲弊を示す所見ではないという点である。

「低コルチゾール=副腎疲労」という理解の限界

臨床現場では、

  • 副腎が疲れてコルチゾールを出せなくなっている
  • だから外から補えばよい

という説明が、今も使われることがある。

しかし研究データを整理すると、実際に起きているのは

副腎そのものの問題というより、
HPA軸全体の制御の仕方が変化している状態

と考えた方が自然である。

実際、

  • 副腎予備能は保たれている症例が多い
  • ACTH刺激試験では正常反応を示す例も少なくない
  • それでも日常的なストレスには反応しにくい

というケースがしばしば観察される。

これは、中枢側のブレーキが強くなっていることを示唆している。


3. なぜ負のフィードバックが過敏になるのか

① 慢性炎症とグルココルチコイド受容体

炎症性サイトカイン(IL-6、TNF-α、IL-1βなど)は、

  • 急性期にはHPA軸を刺激し
  • 慢性化するとブレーキを強める

という二面的な作用を持つ。

慢性の低度炎症が続くと、
少量のコルチゾールでCRHやACTHが強く抑制される状態
が固定化しやすくなる。


② 長期ストレスとアロスタティック負荷

長期にわたる心理的・身体的ストレス、睡眠障害、低血糖、感染後ストレスなどが続くと、HPA軸は

「コルチゾールを出し続けること自体が
生体にとって負担が大きい」

と学習する。

その結果、

  • ベースラインは低め
  • 反応は短時間
  • フィードバックは過敏

という省エネ型のHPA軸制御が形成される。

これは異常というより、
過剰なストレス環境への適応と捉える方が理解しやすい。


③ 発達期ストレスの影響(全例ではない)

一部の症例では、幼少期の強いストレス体験により、

  • 海馬や視床下部でのGR発現増加
  • エピジェネティックな制御変化

が生じ、成人後もブレーキが強い設定のまま維持される可能性がある。

ただし、これはすべての症例に当てはまるわけではない。


4. 臨床でよくみられる症状との整合性

このようなHPA軸制御の変化は、以下の臨床像とよく一致する。

  • 一時的には動けるが、反動が大きい
  • 夜に覚醒しやすく、寝つきが悪い
  • 朝の覚醒がつらい
  • ストレス後に急激な疲労や低血糖様症状が出る

これは、

コルチゾールが出ないのではなく、出たあとに強く抑え込まれてしまう

ことで説明できる。


5. なぜ「副腎を刺激する治療」がうまくいかないのか

以下のような介入は、一時的に調子が上がっても、その後悪化する例が少なくない。

  • 高用量のアダプトゲン
  • DHEAなどのホルモン補充
  • 強い運動負荷
  • 断食や過度な糖質制限

これらはHPA軸にとって、

「やはりコルチゾールを出すと危険だった」

という学習を強め、
ブレーキをさらに強化してしまう可能性がある。


6. 治療の考え方:HPA軸を“戻す”とは何か

HPA軸への介入は、

ホルモン量を無理に操作することではなく、
制御の仕方を少しずつ元に戻すこと

と考える方が現実的である。

そのために重要なのは、以下の4点である。


① 低血糖を起こさせない

低血糖はHPA軸にとって最も強い緊急刺激であり、
再学習を妨げる。

→ 食事間隔や夜間の血糖安定が重要


② 炎症負荷を下げる

慢性炎症はブレーキ過敏を固定化する。

→ 腸管、感染、睡眠不足などの評価と調整


③ 睡眠による日内リズムの再構築

夜間にしっかり抑制されることで、
朝に反応できる余地が生まれる。

→ まず夜を整える


④ 安全なストレス体験を積む

完全に避けるのではなく、

「反応しても大きく崩れなかった」

という経験を積み重ねることが重要。


7. サプリメントの位置づけ

サプリメントは
HPA軸を刺激するものではなく、環境を整える補助として使う。

  • マグネシウム、テアニン、グリシン:神経過緊張の緩和
  • EPA/DHA、低用量クルクミン:炎症負荷の低減
  • ビタミンB群:合成の材料不足を防ぐ
  • 低用量アシュワガンダ:過敏なブレーキの緩和

※ DHEAや刺激系サプリは慎重に扱う。


8. おわりに

慢性疲労や不眠を伴うHPA軸異常は、

  • 副腎の故障ではなく
  • 心理的な問題だけでもなく

長期ストレスへの中枢適応の結果と考えると、多くの症状が説明できる。

治療とは、

HPA軸に
「反応しても大丈夫だった」
という経験を、
もう一度積み直すプロセス

である。

薬より先に「土台」を整えるメンタル栄養リセット物語

宮澤賢史 · 2026年2月4日 ·

こんにちは、宮澤です。

ATMC Teamによれば、この記事のクライアントさんは、到着時にはひどい頭痛や体のだるさ、食欲不振、動悸・胸の締めつけに加えて、強い不安とパニック発作に苦しみ、さらには飲み始めたばかりの抗不安薬(Xanax)を「すぐにやめたい」という状況だったそうです。最初は西洋医学寄りでホリスティックな治療に半信半疑だったものの、解毒プログラム、栄養、自然の中の散歩やセラピー、スタッフや他の入所者との関わりを通じて、少しずつ「感情の安定」「症状の軽減」「自己信頼」「希望」「身体の力強さ」が戻ってきた。薬に頼らずに感情が整い、自己肯定感やリーダーシップも取り戻し、「全身リセットされた感じ」で退所後もヨガ・自然散歩・栄養・セラピーなどセルフケアを続けていく、と前向きに語っているのが印象的でした。

—

映画とコンビニで気づいた「栄養のドラマ」

僕、昔からメンタル系の映画が好きで。
「薬飲めば全部解決」みたいなストーリーって、よく出てきますよね。

で、映画を見終わったあと、ふらっと深夜のコンビニに行くとするじゃないですか。

レジ前には
・エナジードリンク
・強い眠気覚ましのドリンク
・カップ麺
・甘い菓子パン

だいたいこのセットが並んでる。

僕はそれを見ながら、心の中でこういう「矢印」を描いてしまいます。

– 寝不足 → カフェインでごまかす
– だるさ → 砂糖と脂でドーピング
– 不安 → お酒か薬でなだめる
– 食欲落ちる → とりあえず食べやすい加工食品

これ、映画の中で描かれる「主人公の苦しみ」と、
コンビニに立つ僕らの日常が、実は同じライン上にあるってことなんです。

心がつらいとき、
僕らの頭の中はこんな感じになりがちで…

– まず「症状」を消したい(不安・動悸・頭痛・イライラ)
– 次に「今この瞬間」をなんとかしたい(今日の仕事、明日のプレゼン)
– そして「根本原因」はあと回し

→ 結果として、
「薬」「カフェイン」「砂糖」「アルコール」に手が伸びやすいんです。

でも、この記事のクライアントさんみたいに、
「薬をすぐにやめたい」「でも不安もつらい」っていう状況に立たされたとき、
初めて「栄養」「解毒」「環境」といった“土台”に目を向けざるを得なくなる。

僕自身、臨床で
・パニック持ちで朝は缶コーヒー2本
・昼は菓子パンとカップ麺
・夜は晩酌+睡眠薬
というパターンの人を何人も見てきましたが、
この「食と生活」のラインを修正しないまま、
薬だけいじっても、なかなか安定しないんです。

栄養療法って、結局なにをするの?

ざっくり言うと、

> 「脳とメンタルがちゃんと動くための材料と環境を整える」

これが栄養療法なんです。

もっと具体的に言うと、

– 足りないものを補う(タンパク質、鉄、亜鉛、ビタミンB群、オメガ3…)
– 要らないものを出す(重金属、腸内毒素、慢性炎症の原因)
– 脳をいじめる生活習慣を減らす(血糖スパイク、寝不足、過度なカフェイン)

この3本柱。

ATMCの事例でいうと、
・デトックス(解毒)
・食事・サプリメント
・自然、運動、セラピー
・薬の減量サポート

が組み合わさって「積み重なる回復」をつくっている感じですね。

ポイントは、

– 一気に人生を変える「魔法の一撃」じゃなくて
– 毎日1ミリずつ回復する「地味な積み木」

ってこと。

この記事の人も
「Every moment felt like I got a little better and stronger」
って言ってますが、
栄養療法ってまさにそれで、
毎日のご飯・睡眠・呼吸・サプリ・少しの運動の「1ミリ」が積み上がって、
ある日ふと、「あ、前みたいにしんどくないかも」って気づくパターンが多いんです。

栄養は「メンタルの下地処理」

僕から見ると、
栄養療法って、家を塗装する前の「下地処理」みたいなものなんです。

・カウンセリング
・認知行動療法
・コーチング
・薬物療法

これらは「表面の色を変えるペンキ」に近い。
もちろん重要だし、きれいに塗れれば人生はかなり変わる。

でも、

– 壁がボロボロ
– カビだらけ
– ひび割れだらけ

の状態だと、
どんな高級なペンキを塗っても、すぐにはがれる。

栄養療法がやっているのは、

– 壁をきれいに洗う(解毒)
– ひびを埋める(不足栄養素の補充)
– 湿気を減らす(腸内環境・炎症コントロール)

→ つまり、**「脳と身体という“土台”を修理する作業」**なんです。

臨床経験から言うと、
・血糖がジェットコースターみたいに乱高下している人
・鉄欠乏で常に酸欠みたいな脳の人
・腸内環境が乱れて炎症だらけの人

こういう状態で、
「不安を受け入れましょう」
「マインドフルネスを」
と言われても、正直かなりきつい。

土台がグラグラのまま、
「メンタルだけで踏ん張れ」は無茶振りなんです。

だから僕は、
・薬をやめたい人
・薬は使ってもいいけど、なるべく減らしたい人
・メンタルの波をもう少し穏やかにしたい人

には、

> 「まず栄養と生活の“下地”を一緒に整えよう」

と提案します。

薬を否定するわけじゃない。
僕も、必要なときに薬があるのは命綱だと思ってます。

でも、
薬だけを“主役”にしてしまうと、
自分の回復力や選択肢を見失いやすい。

この記事のクライアントさんのように、
・自分の感情を取り戻す
・リーダーシップ(自己決定感)を取り戻す
・体の力強さを取り戻す

このプロセスには、やっぱり「栄養+解毒+環境調整」という“地味な積み上げ”が必要で、
そこを学び始めた人から、ちゃんと回復の物語が変わっていくなと感じています。

じゃあ、僕らは何から学ぶべきか?

読者の方の頭の中を、ちょっと想像してみると…

– 病院でもらった薬は飲んでる
– でも根本的に良くなってる気はしない
– 副作用も気になる
– 仕事も家事もあるから、倒れるわけにはいかない
– 正直、栄養とか考える余裕もない

→ でもどこかで「このままは嫌だ」と思っている

そんな感じじゃないかなと思います。

そこで、
いきなり完璧なオーガニック生活を目指す必要はなくて、

– 「今日のコンビニでの選択」を1個だけ変える
– 「カフェインの量」を把握してみる
– 「タンパク質」を今より10gだけ増やす
– 「夜更かし」を週1回減らす

このレベルでOKなんです。

栄養療法のゴールは、

> 「自分の脳と心がどうやって動いているか、ざっくり理解して、
> そのスイッチを自分で少しずつ調整できるようになること」

だから、**栄養を“知識”として学ぶべき**なんです。

– 栄養=ダイエットのためのカロリー計算
じゃなくて、

– 栄養=メンタルを支える“設計図”

として学ぶ。

この記事のクライアントさんは、
治療を通して「セルフケア」「栄養」「自然」「ヨガ」などを自分で選び取りながら、
薬なしでも感情が安定する土台をつくっていった。

僕らも、
今いる場所からいきなりATMCのような施設に行かなくても、

– 自分の食事パターンを知る
– 必要な検査(鉄、ビタミンD、亜鉛、血糖など)を確認する
– 少しずつ生活の「1ミリ修正」を重ねる

ここから始めればいい。

栄養を学ぶってことは、
自分のメンタルの「取扱説明書」を手に入れていく作業なんです。

だからこそ、
症状に振り回されない生き方をしたい人ほど、
薬の前に、あるいは薬と並行して、
**栄養と生活という“土台づくり”を学ぶべき**だと僕は思っています。

また書きますね!

参考にした記事:
I had begun taking Xanax and wanted to stop it immediately…

イヌエガと付き合う力:減薬と栄養で人生を守る

宮澤賢史 · 2026年2月4日 ·

こんにちは、宮澤です。

Diane Ridaeusによれば、抗精神病薬Invega(パリペリドン)は、短期的にも長期的にもかなり幅広い副作用を持ち、特に長期使用では運動障害(遅発性ジスキネジアやパーキンソニズム)、免疫抑制、心血管リスク、感情の平坦化などが積み重なって「人生そのものの質」を大きく下げる可能性がある一方で、減薬や中止は「超・慎重に」やらないと離脱性の精神症状(いわゆる離脱誘発性精神病)を起こしうるため、安全な漸減方法や代替手段をセットで考える必要がある、ということなんです。

—

僕、映画を見るのが好きなんですけど
たまに「悪役だけど、実は心がいい人」ってキャラいますよね。

パッと見は怖い。
でも、物語が進むと「あ、この人がいなかったら主人公もっと大変だったな」とわかる。

薬も似ていて。

Invegaみたいな抗精神病薬って、
・妄想や幻覚で世界がバラバラに感じるとき
・興奮や不安で眠るどころじゃないとき

には「一旦、脳のブレーキを強く踏んでくれる存在」です。

でも、そのブレーキが
・強すぎたり
・長すぎたり
するとどうなるか。

車で言えば
「ずっとサイドブレーキを引いたまま高速を走っている」みたいなものなんです。

走れる。
でも、燃費は最悪。
エンジンは焼ける。
ハンドルも重い。

体で起きていることをざっくり言うと、

– ドーパミンの動きがガツンと抑えられる
– それに連動してセロトニンやその他の神経伝達物質も巻き込まれる
– ホルモン(プロラクチンなど)も乱れる
– 免疫システムや代謝もじわじわ影響を受ける

→ 結果として
「動き・感情・やる気・免疫」が全部、低空飛行になる可能性があるってこと。

—

日常でイメージすると、こんな声をよく聞きます。

– 「前より怒りにくくなったけど、笑えなくもなった」
– 「妄想は減ったけど、なんか“自分じゃない感じ”が続く」
– 「太りやすくなって、風邪もひきやすい気がする」
– 「やめたいけど、主治医からは“ずっと飲む前提”で話される」

頭の中の流れとしては、

1. 今の症状がつらい
2. とりあえず薬で抑えたい
3. 落ち着いてくる
4. 「このまま一生?」と不安になる
5. 自分で減らす → うまくいかない → 余計こわくなる

こんなループになりがちなんです。

—

ここで本題の「栄養療法」とのつながり。

栄養療法って、
薬を否定するためのものじゃなくて、

– ブレーキ(薬)だけに頼る状態から
– アクセル(体の自己調整力)も育てていく

ための「土台づくり」です。

シンプルに言い換えると、

→ 「脳と体が“普通レベル”で働ける材料をちゃんと入れよう」
ってこと。

精神症状がある人の体の中では、よくあるのが

– タンパク質不足 → 神経伝達物質の材料が足りない
– 鉄・亜鉛・ビタミンB群不足 → ドーパミンやセロトニンの合成が不安定
– 血糖値ジェットコースター → 気分・集中が乱高下
– 腸内環境の乱れ → 炎症が脳にも飛び火

こういう「見えないノイズ」が山ほど走っています。

すると、同じInvegaの量でも、

– 栄養状態がボロボロ → 副作用が出やすい、メンタルも不安定
– 栄養状態が整っている → 少ない量で安定しやすい、減薬の余地も出やすい

という差が出てくる。

つまり、

薬の問題だけに見えることの、かなりの部分は
「土台(栄養・睡眠・腸・血糖)がガタガタだから増幅されている」

ってことなんです。

—

僕から見ると、Invegaみたいな抗精神病薬を使っている人ほど、

1. 「長期的な副作用のリスク」を冷静に知る
2. 「急にやめるヤバさ」も同時に理解する
3. そのうえで「栄養と生活習慣で“減薬できる体”を作る」

この3ステップをセットで考えるのが現実的です。

臨床経験から言うと、
「薬をやめる」よりも先に
「薬が効きやすく、副作用が出にくい体にする」ことをやった人の方が、最終的に

– 少ない量で安定したり
– ゆっくり減薬できたり
– 気分や思考の“自分らしさ”を取り戻したり

しやすいと感じています。

だからこそ、

– 今日からできる栄養のテコ入れ(タンパク質、B群、鉄・亜鉛チェックなど)
– 血糖を乱さない食べ方
– 腸内環境と炎症ケア
– 主治医と「超ゆっくり減らす」前提の対話

こういう「土台づくり」を学んでほしいんです。

Invegaの長期リスク情報は大事。
でも、それを知って不安になるだけじゃなくて、

→ 「じゃあ、自分の体側からできることを増やそう」

ここまでセットで考えると、
薬との付き合い方がかなり主体的になります。

また書きますね!

参考にした記事:
Invega Long-Term Effects: Managing the Risks Safely

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