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臨床分子栄養医学研究会

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冨田のぞみ

「病気になってから慌てないための“からだの取扱説明書”──リオーダンクリニック50年が教える、本来の栄養療法」

冨田のぞみ · 2026年3月20日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、アメリカ・カンザス州のリオーダンクリニックが、オーソモレキュラー医学(栄養療法)と統合医療の50周年を記念して「Pearls & Purpose」というガラ(記念イベント)を2026年4月25日に開催します。ここは高濃度ビタミンC点滴や、個々人の生化学的な違いに合わせた栄養・代謝治療の研究で世界的に有名なクリニックで、このイベントの目的は「50年の希望と治癒と健康」を祝うと同時に、経済的な理由で治療を受けられない人への支援、医師や医療者への教育、さらにビタミンCなどの臨床研究を進めるための資金を集めること。実際に、直近3年間で626人が金銭的な問題で通院を断念しており、今後10年で新たに1万人の「共に学ぶ患者さん(co-learner)」を受け入れる長期ビジョンを掲げています、とのことです。

—

僕、映画を見るのがけっこう好きで。
先日も、難病の主人公が「薬じゃどうにもならない」と言われてから、自分で食事や栄養、生活習慣を必死で勉強していくドキュメンタリーを観ていました。

その中で印象的だったのが、主人公がこうつぶやくシーン。

「なんで“健康の授業”って、病気になってから始まるんだろう?」

これ、日常の現場でも同じだなと。

・検診で数値が悪くなってから慌てて栄養に興味を持つ
・がんになってからビタミンや食事療法を検索し始める
・慢性疲労やうつ状態になってから「栄養足りてない?」と気づく

だいたい、みんな「あと一歩追い詰められてから」初めて、栄養やライフスタイルを見直そうとするんです。
でも本来は逆で、

→ まだ元気なうちに「自分のからだの取扱説明書」を学ぶ
→ ちょっと不調の時点で「栄養・代謝のズレ」を戻しておく

っていうほうが、圧倒的にラクだし、コスパもいい。

今回のニュースに出てくるリオーダンクリニックは、まさにその「取扱説明書」を50年かけて研究してきた場所なんですよね。
映画のワンシーンと、こういう現実の動きが、僕の頭の中で自然とつながりました。

—

僕から見ると、このニュースが一番教えてくれているのは、「栄養療法は贅沢なオプションじゃなくて、医療のど真ん中に来るべきものだ」ということです。リオーダンクリニックがやっていることをざっくり整理すると、こんな感じ。

– 病名ベースではなく、「からだの中の化学反応ベース」で診る
– 足りない栄養素・ミネラル・抗酸化物質を“必要量”までしっかり補う
– 高濃度ビタミンC点滴などで、薬とは違うルートから代謝にテコ入れする
– 患者さんを「治してあげる対象」ではなく「一緒に学ぶパートナー(co-learner)」として扱う

これって、ふだん僕が臨床でやっていることとかなり近くて、現場感覚からも腑に落ちるんです。

例えば、こんな人が来ます。

– 「検査では異常なし」と言われたけど、毎日だるくて朝起きられない
– 頭痛、PMS、肌荒れ、メンタルの揺れ…全部バラバラの不調に見える
– とりあえず痛み止めや睡眠薬は出されるけど、「根本的に楽になった」感じがしない

ここで、よくある頭の中はこうです。

「検査は正常=病気ではない → じゃあ気のせい?」
「サプリ、ちょっと飲んだけど変わらなかった → 効かない?」

でも、栄養療法的に見ると、考え方がまったく違う。

→ 検査“基準値内”でも、その人にとっては不足していることがある
→ 栄養素は“最低限足りているか”ではなく、“最適かどうか”で見る
→ ビタミンもミネラルも、単品じゃなくて「チームプレー」で働く
→ 不調は「パーツごとの故障」じゃなくて、「システムのバランス崩れ」

つまり、

「数値に出ていないから問題なし」じゃなくて
「今のあなたのライフスタイル・体質に対して、ここが弱い」

っていう診かたをするわけです。

リオーダンクリニックが強調している「biochemical individuality(生化学的個別性)」って、要するに、

– 同じ食事でも、吸収できる量は人によって全然違う
– 同じストレスでも、ビタミンCやマグネシウムの減り方は人によって違う
– 同じ薬でも、副作用の出方や代謝速度が人によって違う

ってこと。

だから本気で不調を変えたいなら、

→ 「このサプリが流行ってるから」ではなく
→ 「自分のからだは今、何を必要としているのか?」

ここを学ぶ必要があるんです。

そして、このニュースにあったように、経済的な理由で栄養療法にアクセスできない人がたくさんいる現状は、医療システムとしてかなりもったいないと僕は感じます。なぜなら、

・栄養療法は、慢性疾患を“重症化させない”ブレーキになりやすい
・重症化してからの医療費や、社会全体のコストを考えると、むしろ安上がりなことが多い
・本人の生活の質(QOL)が上がることで、生産性・メンタル・人間関係も良くなる

つまり、個人にとっても社会にとっても「先行投資」として優秀なんです。

栄養療法を「特別なクリニックだけのもの」にしておくのではなく、もっと日常の医療と生活の中に落とし込むべきだし、そのためには患者さん側も「栄養・代謝の基本」を学ぶ必要がある。

だから僕は、

– 自分の体質・生活に合った栄養の考え方
– どの検査値をどう見れば「自分なりの最適」が分かるのか
– サプリや点滴に飛びつく前に、何を押さえておくべきか

こういう「からだのリテラシー」を、もっとみんなが学ぶべきだと思っています。

ガラに参加できる人は、現地で直接応援するのもいいし、
日本にいても、このニュースをきっかけに「自分のからだの教科書」をアップデートしていくことはできる。

結局、栄養療法って、

・難しい理論を覚えること
よりも
・自分のからだにちゃんと興味を持つこと

から始まるんです。

だからこそ、今のうちから「栄養・代謝を自分で考えられる力」を一緒に学んでいきましょう。

また書きますね!

「病気のときこそ“栄養制限”より“栄養再投資”を──見えない『栄養赤字』が回復を止めている」

冨田のぞみ · 2026年3月16日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、病気や加齢で体にストレスがかかるほど、ビタミン・ミネラルなど「必須栄養素の必要量」はむしろ増える、という「Nutrient Demand Principle(栄養需要の原則)」が提唱されています。慢性腎臓病や心不全、高齢者などは、従来の医療では「栄養制限」が優先されがちですが、実際には酸化ストレス・炎症・ミトコンドリア障害などで栄養の消費が激しくなり、ビタミンC、ビタミンD、マグネシウム、B群、亜鉛、セレンといったミクロ栄養素が枯渇しやすい。つまり一番つらい人ほど、一番栄養が足りていない可能性が高く、回復のためには安全性に配慮しつつ「制限」より「最適化」を意識した栄養療法が必要だ、という内容です。

—

僕、この前ひさびさに昔の映画を見返したんですね。
ハリウッドの王道ヒーローもの。

ボロボロにやられた主人公が、一晩で復活するじゃないですか。
治療カプセルに入るか、ハイテク点滴を打つか、なぜか翌朝には筋肉パンパンで走り回ってる。

あれを見ながらふと
「現実の人間って、回復するとき“何を燃料”にしてるんだろう?」
って考えたんです。

日常でもありますよね。

・風邪をひいたら一気に体力が落ちる
・入院した家族が、退院後もしばらく“ガス欠”みたいに疲れやすい
・仕事のストレスが続くと、同じ食事をしてるのに妙にだるい

患者さんからも、よくこんな声を聞きます。

「そんなに食べてないのに太るんです」
「検査は“異常なし”なのに、ずーっと疲れが抜けないんです」

多くの人の頭の中のイメージって、きっとこんな感じなんですよね。

> ・栄養の必要量は、大人になったらだいたい一定
> ・病気のときは“食べ過ぎに注意・制限が大事”
> ・サプリは“おまけ・念のため”くらい

でも、さっきの論文(OMNS)の内容や、僕の臨床での手応えを合わせて考えると、イメージはむしろ逆で。

→ 体調が悪いときほど、栄養の「消費スピード」が急加速する
→ なのに、食欲低下・病院食・制限指導で「供給」が減る
→ 結果として、じわじわ“細胞レベルの栄養失調”になっていく

こういうメカニズムで
「治療はしてるのに、全然元気になっていかない人」
が生まれているんだろうな、と感じています。

—

僕から見ると、このNutrient Demand Principleって、すごく当たり前なんだけど、医療現場ではあまり言語化されてこなかった「生理学の常識」をちゃんと文章にしてくれたな、という印象です。

ざっくり言うと

> 病気・ストレス・加齢 = 体の“残業時間”が増える
> 残業が増えたら → エネルギーと材料が余計にいる
> なのに → 給料(栄養)はカットされている

ってことなんです。

とくに印象的なのは、
・ビタミンC
・マグネシウム
・ビタミンD
・B群
・亜鉛・セレン
みたいな「軽く見られがち」な栄養素ほど欠乏していて、しかもそれが
・ミトコンドリア(エネルギー工場)の不調
・慢性的な炎症
・免疫の暴走やダウン
に深く関わっている、という点。

臨床経験から言うと、たとえばこんなケースは本当に多いです。

・検査上は「正常」だけど、実際はビタミンD20 ng/mL以下(かなり低め)
・血清マグネシウムはギリ正常だけど、こむら返り・不眠・動悸がセットである
・風邪をひくたびに長引く人が、ビタミンCと亜鉛を増やしただけで回復スピードが明らかに変わる

そして、これらの栄養素を
「教科書どおりの最低限」じゃなくて
「その人の状況に合わせて、少し攻め気味に最適化」
してあげると、薬では説明しきれないレベルで回復がスムーズになることがあります。

ここがポイントで、この記事でも強調されているように
→ 栄養の必要量は“固定された1日◯mg”じゃない
→ 病気のとき・ストレスのとき・高齢のときは“必要量が跳ね上がる”
→ 回復してきたら、また必要量は下がっていく

つまり「状況に応じて上下するダイナミックなもの」なんです。

だからこそ、僕は
・ラボ(血液検査)だけじゃなく
・症状、生活背景、食事内容、ストレス、睡眠
をぜんぶ合わせて見ながら

→ どの栄養素が“燃え尽きかけているか”
→ どれを“短期集中で増やすべきか”
→ どのくらいの期間、どのくらいの量を試すか

を一緒に設計していくのが、栄養療法の面白さであり、難しさだと思っています。

—

ここまで聞いて
「じゃあ、結局どう考えればいいの?」
と感じると思うので、頭の中をシンプルに整理してみます。

### 頭の中の栄養マップをこう切り替える

従来のイメージ:

– 健康なときも病気のときも
 → 必要量はだいたい同じ
– 病気のとき
 → 食事は控えめ・塩分制限・たんぱく制限・カロリー制限
– サプリメント
 → なんとなく飲むもの、気休め

栄養療法的なイメージ:

– 健康なとき
 → RDA(推奨量)は「とりあえず欠乏症を防ぐための最低限」
– 病気・ストレス・加齢のとき
 → 必要量はグッと上がる(とくにビタミンC・D、マグネシウム、B群、亜鉛など)
– サプリメント
 → 「薬の代わり」ではなく、「細胞の材料・工具を補充する手段」

つまり

> 病気やストレスのときこそ、
> 「よく食べて、よく補って、よく出す」
> という“代謝の底上げ”を意識したほうがいい

ってことなんです。

もちろん、腎臓病や特定の病気では
・カリウム
・リン
など、慎重に扱うべき栄養素もあります。

でもそれと同時に
「本当に足りていない栄養素まで、十把一絡げで絞っていないか?」
は、一度立ち止まって考える価値がある。

—

実際に、あなたの生活に落とし込むなら

– 風邪・感染症のとき
 → ビタミンCと亜鉛は“意識して増やす”もの
– 慢性的な疲れ・うつっぽさ・頭が回らない感じ
 → B群とマグネシウム、鉄・フェリチン状況を一度チェック
– 日光をあまり浴びない・高齢・骨粗鬆症が心配
 → ビタミンDは「ほぼ全員チェック対象」と思っていい
– ずっと炎症が続いていそう(関節痛・皮膚トラブル・肥満など)
 → オメガ3脂肪酸・ビタミンD・マグネシウム・亜鉛あたりを見直す

こういう「状況別の栄養需要マップ」を自分の中に持っておくと、

→ 病気のときに、ただ“安静と薬”だけに頼らない
→ 「今の僕(私)の体は、何を一番欲しがっているんだろう?」と考えられる

ようになります。

—

僕の結論としては、

> 病気とは「栄養の使い過ぎで、細胞が赤字決算になっている状態」
> だからこそ、薬だけでなく「栄養の再投資」を学ぶべき

だと考えています。

Orthomolecular Newsのこの記事は、その「赤字決算」の理屈を
生理学・代謝学の視点から丁寧に説明してくれていて、栄養療法を学ぶ入り口としてもとても参考になる内容です。

僕としては、
・自分や家族の不調が「歳のせい」「体質」で片付けられている人
・検査は正常だけど、いつもなんとなくつらい人
・慢性疾患で“治療はしているのに”回復感がない人

こそ、こうした「栄養需要の原則」を一度しっかり学んでほしいと思っています。

なぜなら、
「どの薬を飲むか」より前に
「そもそも、その薬を代謝するだけの栄養が足りているか?」
が抜けていると、治療全体がうまく回らないからです。

だからこそ、病気や加齢と付き合っていく時代を生きる僕らにとって
“栄養療法を学ぶこと”は、もはやオプションではなく「セルフディフェンス」だと感じています。

また書きますね!

「名医より“治るカラダ”をつくる――手術成功を左右するのは、テクニックより栄養と代謝だった」

冨田のぞみ · 2026年3月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、手術の成否は「執刀医の腕」だけではなく、患者さん自身の栄養状態・酸化ストレス(レドックスバランス)・血管や血液の状態によって大きく左右される、という話が紹介されています。とくに歯科インプラント(骨とインプラントがくっつく“オッセオインテグレーション”)はその良いモデルで、ビタミンD・C・マグネシウム・ビタミンK、不良な血糖コントロールなどが骨の付き方や傷の治りに影響している、と。要するに「手術は局所のテクニックではなく、全身の生化学的なコンディションの問題でもある」という視点で、術前・術後に栄養や代謝を整える“システム医療”が重要だよ、という内容です。

—

僕、昔から医療ドラマとか手術シーンが出てくる映画が好きで。
大抵クライマックスで「名医が華麗なオペをして一発逆転!」みたいな展開になるじゃないですか。

でも現場を知れば知るほど、ああいう「神の手」ストーリーって、かなりのファンタジーだな…と思うんです。

現実はもっと地味で。

・同じ術式
・同じ病院
・同じ執刀医

でも

→びっくりするほど回復が早い人
→傷がなかなか治らない人
→感染や合併症を起こしてしまう人

が、はっきり分かれるんです。

で、ほとんどの患者さんの頭の中はこうです。

「手術が上手い先生に当たるかどうか」
「最新機器がある病院かどうか」

ここまでは気にするのに、

「自分の栄養状態」
「血糖やビタミンD、マグネシウムがどうか」

は、ほぼノーマークなんですよね。

でも、この記事のテーマそのままなんですが
手術って「ものすごくコントロールされた“ケガ”」なんです。

身体からすると、
・メスで切られる
・血が出る
・組織が損傷する

全部「大事故」と同じ扱い。

だから、その後に必要なのは

→酸化ストレスを処理する力
→コラーゲンや骨を作り直す材料
→新しい血管を作るチカラ
→血を固めすぎず、でも止血もちゃんとできる仕組み

つまり、「栄養」と「代謝」と「循環」です。

テクニックだけじゃなくて、
その土台となる“からだの環境”が問われるってことなんです。

—

私から見ると、この記事は「インプラントや手術に限らず、慢性不調も同じ構造だよ」という話にそのままつながります。

臨床経験から言うと、
インプラントのトラブルや、手術後の傷の治りが悪い人を詳しく見ていくと、

・ビタミンDが思いっきり低い
・マグネシウム不足
・ビタミンCの摂取が圧倒的に少ない
・血糖がいつも高め(HbA1cがじわっと高い)
・慢性的な炎症(脂っこい食事・砂糖・ストレス過多)

こういうパターンがかなりの確率で出てきます。

つまり、

テクニックの問題ではなく
「生化学的な地盤沈下」が起きているってこと。

なのに多くの人は

「サプリは気休めでしょ?」
「術後に栄養なんて、ヨーグルトとゼリー食べてればいいんじゃない?」

と本気で思っている。

でも、からだの側から見れば、
ビタミンCもDもマグネシウムも、
ぜんぶ“治すための部品”なんです。

部品が足りない状態で、
「最新型の手術ロボットです」って言われても、
完成する“作品”(=治癒)はどうしても限界がある。

だから栄養療法って
・美容のオマケ
・サプリ好きの世界

じゃなくて、

→傷の治り
→骨のくっつき
→感染への強さ
→合併症リスク

こういう“ガチの医療アウトカム”に関わる話なんです。

—

もう少し「顧客の頭の中」を整理すると、

患者さんが思っていること:
– とにかく手術がうまくいけばOK
– 術後は安静にしていれば回復するはず
– 栄養は「とりあえず食べていれば大丈夫」
– サプリ=美容かダイエット目的

でも現実は:
– 手術は「スタートライン」に過ぎない
– 回復速度も合併症リスクも「栄養・代謝・血管」で変わる
– 日本人はビタミンD・マグネシウム・ビタミンCなどが普通に不足気味
– 糖代謝が乱れている人は“傷が治りにくい環境”に住んでいる

ここにギャップがあるわけです。

そのギャップを埋めるには、

●手術やインプラントの前から
 →ビタミンD(血中25(OH)D)をチェックして補う
 →ビタミンCを意識して増やす(食事+必要ならサプリ)
 →マグネシウムをしっかりとる(豆類・ナッツ・海藻+サプリ)
 →糖質過多を減らして血糖の乱高下を抑える

●術後も
 →「食べられれば何でもいい」ではなく“治癒用の栄養”を意識
 →炎症と血栓リスクを上げる食事(揚げ物・甘いもの・超加工食品)を控える

こういう視点が必要なんです。

—

僕の結論としては、

・手術もインプラントも「職人技」だけど
・仕上がりを決めているのは「材料」と「工場の電源状態」

ってこと。

材料=栄養
電源=ミトコンドリアとレドックスバランス
工場=あなたのからだ

外科医は「職人」ですが、
職人がどれだけ優秀でも、
サビだらけの鉄と、足りないネジと、不安定な電源しかなかったら
最高の作品は作れない。

だから、テクニックの話だけじゃなくて
「自分のからだの環境づくり」を学ぶべきなんです。

これが、僕が栄養療法を「オプションじゃなくて、医療の土台」として扱いたい理由です。

また書きますね!

老化スイッチを切るエピゲノ飯のつくり方

冨田のぞみ · 2026年3月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

先日読んだ「Warm Quinoa Salad with Salmon, Asparagus and Kale」という記事では、サーモンとキヌア、アスパラガス、ケールを使った温かいサラダを通して、「長期的な健康=エピジェネティクス(DNAメチル化)を意識した食事」を提案していました。サステナブルなサーモンでオメガ3とコリンをとりつつ、アスパラで葉酸とイヌリン、パプリカやケールでアピゲニン・ケルセチンなどのファイトケミカルを補給し、さらにレモン&タヒニ(ごまペースト)のドレッシングでルテオリンなども狙っていく。調理は30分ちょっとで、平日夜にもいけるようにシンプルだけど、「老化スイッチをオフにする栄養」をギュッと詰め込んだレシピになっている、という内容です。

この前、夜遅くにNetflixをダラダラ見ながらポテチを食べてて、「あ、これ絶対明日だるくなるやつだ…」と途中で袋を閉じた瞬間があったんですね。
でもお腹は空いてる。
料理する気力はゼロ。

そこで冷蔵庫を見ると、
→ 冷凍サーモン
→ ちょっとシナっとしたケール
→ 開封済みのキヌア

「なんだこの中途半端なメンバー…」と思いながらも、どうにか形にしたくて簡単なボウル飯を作ったら、翌朝の体の軽さが全然違ったんです。
そのときふと、「やっぱり“何カロリーとったか”じゃなくて“どの栄養をどう組み合わせたか”が体調を決めてるな」と実感しました。

この記事のレシピも、まさにその発想。

・サーモン → たんぱく質+オメガ3+コリンで、脳と血管と肝臓ケア
・アスパラ → 葉酸+イヌリンで、DNAメチル化と腸内環境の両方をケア
・ケール&パプリカ → アピゲニン、ケルセチン、DIMなどで「老化や炎症のスイッチ」に働きかける
・タヒニ+レモン → 良質な脂質とミネラル+ルテオリンで、味と栄養のブースト

こんな感じで、「ただヘルシーそうなものを寄せ集めた」のではなくて、
→ エピジェネティクス(遺伝子のスイッチ)
→ マイクロバイオーム(腸内環境)
→ メチル化(解毒・ホルモン・メンタルの土台)
ここをまとめて狙い撃ちしているのが面白いところなんです。

僕から見ると、このレシピの価値は「レシピそのもの」よりも、「栄養の組み合わせの発想法」にあります。臨床経験から言うと、体調を崩す人の多くは、「たんぱく質は足りない」「野菜は少ない」「油の質は悪い」という“わかりやすい不足”だけじゃなくて、「エピジェネティック栄養素(葉酸、コリン、ポリフェノールなど)の“質とバランス”が足りていない」ことが多いです。つまり、カロリーは満たしてるのに、細胞レベルでのメンテナンス・修復に必要な“工具セット”が足りていないってこと。だからこそ、サーモン+緑の野菜+色の濃い野菜+プレバイオティクス+良質な脂質、みたいな「パーツのそろった一皿」を、週に何回か“ルーティン化”していくことが、サプリよりも地味だけど長期的には効いてくるんです。

「何をどれくらい我慢するか」よりも
「どんな一皿を“定番化”するか」を考える。

これが、これからの栄養療法でいちばん現実的で、続けやすいアプローチなんじゃないかなと僕は思っています。だから、カロリーや糖質だけじゃなくて、「エピジェネティクスを意識した栄養の組み合わせ」を学ぶべきなんです。

また書きますね!

参考にした記事:
[Warm Quinoa Salad with Salmon, Asparagus and Kale](https://www.drkarafitzgerald.com/recipe/salmon-quinoa-salad/)

「がん治療の3レイヤー戦略:分子標的薬だけに頼らず、ビタミンCと代謝から“全身の盤面”を整える」

冨田のぞみ · 2026年3月11日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、いま「がんの標的治療」と呼ばれている分子標的薬(EGFR、ALK、BRAF、HER2、KRASなど)は、確かにピンポイントで効くけれど、実際に長く恩恵を受けられる患者さんは全体のごく一部(概念的には2〜3%程度)にとどまる、というシビアな現実が整理されています。そのうえで、「がんは遺伝子だけの病気じゃなくて、もっと“システム”として見ないとダメだよね」という視点から、①遺伝子そのものを狙う「ゲノム標的」だけじゃなく、②がん細胞の酸化ストレス脆弱性を突く「レドックス標的(高濃度ビタミンCなど)」、③インスリン・IGFや糖代謝を丸ごといじる「代謝・全身レベルの標的(ケトン食など)」という“階層構造”で考えよう、と提案しているわけです。要するに「精度は高いけれど狭い標的」だけに頼らず、「もう少し大きなレイヤー(酸化ストレスや代謝)」まで含めて、栄養療法や代謝療法を組み合わせたほうが、がん全体をコントロールできる可能性が広がるよね、という話なんです。

—

僕、この前ひさしぶりに昔の医療ドラマを見返してたんです。
新しい抗がん剤が出てきて、「これで一発逆転だ!」みたいな展開。

でも現実の外来って、もっと地味で、もっと複雑で。

・薬は効いてるっぽい
・だけどすぐに効かなくなる
・別の薬を足す
・体力が落ちてくる
・食欲がなくなる
・でも治療は続く

こんな「じわじわした攻防戦」が延々続く感じなんですよね。

患者さんの頭の中を想像すると↓

– 「この薬が“当たり”だったら助かるのかな」
– 「サプリとか食事って、正直意味あるの?」
– 「ネットで“高濃度ビタミンC点滴”って見るけど、怪しくない?」

って、常にぐるぐるしてる。
ドラマのような“決定打”じゃなくて、現実は「ジリジリ削られながらも生き抜くゲーム」に近い。

だから僕はいつも、がんを

→ 「ひとつの遺伝子異常を当てれば勝ち」
じゃなくて
→ 「体全体のエネルギー・代謝・酸化ストレスのゲーム」

として見るようにしています。

ここで冒頭のOrthomolecular Newsの話とつながります。

—

僕から見ると、このニュースが言っている本質はかなりシンプルで、

> 「精密医療=分子標的薬だけ、と思い込みすぎると行き詰まるよ」
> 「“どのレベルを狙うか”という発想が抜けてるよ」

ってことなんです。

記事の内容を、栄養・代謝の話にギュッと翻訳するとこんな感じ↓

—

### がん治療には「3つのレイヤー」があるってこと

1. **レイヤー1:ゲノム標的(遺伝子レベル)**
– 特定の変異:EGFR、ALK、BRAF、HER2、KRAS など
– ここにハマる人:全体の13〜15%が「対象」
– しかも「長く効き続ける人」はその中の一部
→ 実質、全体から見ると「2〜3%レベル」になりうる、とのことなんです。

つまり
「狙いはドンピシャだけど、そもそも撃てる相手が少ない」
「撃てても、がん細胞はすぐ別ルートで生き残る」
ってこと。

2. **レイヤー2:レドックス標的(酸化ストレスレベル)**
– 高濃度ビタミンC点滴(HDIVC)が代表
– 経口だと血中濃度は“数十〜数百マイクロモル”
– 点滴だと“20〜30ミリモル”まで上がる
→ ケタ違い(数百倍)なので、もはや別物。

このレベルで何が起こるかというと↓

– 高濃度Cが、がん周囲で過酸化水素(H₂O₂)を発生させる
– がん細胞はもともと酸化ストレスぎりぎりで生きてる
– 通常細胞より「H₂O₂を処理する力(カタラーゼなど)」が弱い
→ 結果として、「がんだけが先に潰れやすい」環境になる

これは
「EGFR変異があるかどうか」みたいな話ではなく
「酸化ストレス耐性という“性格”の違い」を突くターゲティング。

僕のイメージだと

– 遺伝子標的:
→ 「鍵穴にぴったり合う鍵を探すゲーム」
– レドックス標的:
→ 「バケツにどれだけ水(酸化ストレス)を入れたら先にあふれるか競争するゲーム」

に近いです。

3. **レイヤー3:代謝・全身標的(インスリン・代謝レベル)**
– がんの多くは「糖依存」が強く、ケトンをうまく使えない
– インスリン・IGFシグナルは多くのがんで共通の成長スイッチ
– ケトン食などの代謝療法で
→ インスリンを30〜50%以上減らす
→ 糖を減らして、ケトンを増やす
– その結果
→ 正常細胞は“代謝の引き出し”を増やして適応できる
→ がん細胞は「糖がないと困る」のでジリ貧になる

これはもう「遺伝子」でも「がん細胞だけ」でもなくて
→ 「宿主(あなた)の体全体のエコシステムをいじる」戦略なんです。

—

### つまり何が言いたいかというと…

がん治療に対する、一般的な“頭の中のイメージ”ってこんな感じじゃないですか?

– 「最新の遺伝子検査で“合う薬”を見つけてもらう」
– 「サプリとか食事は“気休め”“お守り”レベル」

でも、記事のメッセージと、僕の臨床での実感を合わせると、実態はむしろ逆で↓

– 分子標的薬:
→ 当たればデカいけど、そもそも当たる人が少ないし、長期戦には弱い
– レドックス+代謝+栄養療法:
→ 一発逆転ではないけれど、「母集団のかなりの割合に効く可能性がある“土台”」

という構造なんです。

たとえば、外来でよくあるパターン↓

– 標準治療は一通りやった
– 画像上、完全に消えたわけじゃないけど、なんとか共存モード
– でも
– 食欲がない
– 体重が落ちる
– 倦怠感で何もする気がしない

こういうときに、ビタミンC、D、E、オメガ3、マグネシウム、タンパク質、糖質制限〜軽いケトン寄りの食事などを組み合わせると

→ 「体力と気力が戻る」
→ 「炎症マーカーが落ちる」
→ 「血糖やインスリンが改善する」

という“全身の環境リセット”が起こることが多いんです。

これって

– 画像上の腫瘍のミリ単位の変化
だけを見ていると見逃されがちなんですけど、

– 「宿主の生命エネルギー」
– 「代謝の柔軟性」
– 「酸化ストレスのさじ加減」

をコントロールしていくと、
同じがんでも「付き合い方」がぜんぜん変わってくる。

—

### 僕の臨床経験から言うと…

僕から見ると、この論文・ニュースは

> 「がんは“ゲノムだけ”で語れない」
> 「栄養・レドックス・代謝を“サブ”扱いしている限り、治療戦略はいつまでも薄い」

と、かなりはっきり宣言してくれているように感じます。

臨床経験から言うと、

– 分子標的薬でうまくいっている人ほど
 → 食事・栄養・代謝ケアを加えると「持ち」がよくなる印象がある
– 治療選択肢が限られてきた人ほど
 → 「代謝・栄養・レドックス」をてこ入れすると、生活の質と“粘り”が変わることがある

というのが、僕の正直な実感です。

もちろん
「高濃度ビタミンC点滴やケトン食だけでがんが治る」とは言いません。
でも、

– 治療の“土台”
– 宿主側の“盤面”

を整えないまま、
「この薬が当たるか外れるか」だけで一喜一憂するのは、あまりにももったいない。

だから僕は、

– 「どの薬がいいか」だけじゃなくて
– 「あなたの代謝・酸化ストレス・栄養のレベルで、どこをどう狙うか」

という“複数レイヤーの戦略”を一緒に設計するほうが、
トータルの「生き抜く確率」は上がると考えています。

—

### だから、何を学ぶべきか?

この記事を読んで、僕があらためて感じたのは

> 「がん=遺伝子の病気」ではなく
> 「がん=代謝・レドックスを含む“システムの病気”」

として理解できるかどうかで、その後に取る行動がガラッと変わるってことなんです。

読者のあなたに、まず押さえておいてほしいのはこの3つ↓

1. **分子標的薬は“当たれば強いカード”だけど、全員の切り札ではない**
2. **高濃度ビタミンCや栄養・抗酸化サポートは、“がん全体の性格”を突くレベルの介入になりうる**
3. **ケトン食や糖質・インスリンコントロールは、“宿主(あなた)側の環境”を変える強力なレバーになる**

この3レイヤー全部を
→ 「競合する選択肢」ではなく
→ 「重ねて使うべきレイヤー」

としてイメージできるようになると、

– 主治医の提案を聞く視点
– 栄養やサプリを選ぶ視点
– 日々の食事や生活習慣の意味づけ

が、一段深くクリアになるはずです。

だから、がんに関わる人は

– 「どのサプリがいいですか?」という単発の話ではなく
– 「がんと代謝・レドックス・栄養の関係」を体系として学ぶべき

なんです。

ここを学んだ人から順番に、
治療を「受け身で消費する側」から
治療を「一緒にデザインする側」に回っていけます。

また書きますね!

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