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臨床分子栄養医学研究会

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受講者の声

「名医より“治るカラダ”をつくる――手術成功を左右するのは、テクニックより栄養と代謝だった」

冨田のぞみ · 2026年3月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、手術の成否は「執刀医の腕」だけではなく、患者さん自身の栄養状態・酸化ストレス(レドックスバランス)・血管や血液の状態によって大きく左右される、という話が紹介されています。とくに歯科インプラント(骨とインプラントがくっつく“オッセオインテグレーション”)はその良いモデルで、ビタミンD・C・マグネシウム・ビタミンK、不良な血糖コントロールなどが骨の付き方や傷の治りに影響している、と。要するに「手術は局所のテクニックではなく、全身の生化学的なコンディションの問題でもある」という視点で、術前・術後に栄養や代謝を整える“システム医療”が重要だよ、という内容です。

—

僕、昔から医療ドラマとか手術シーンが出てくる映画が好きで。
大抵クライマックスで「名医が華麗なオペをして一発逆転!」みたいな展開になるじゃないですか。

でも現場を知れば知るほど、ああいう「神の手」ストーリーって、かなりのファンタジーだな…と思うんです。

現実はもっと地味で。

・同じ術式
・同じ病院
・同じ執刀医

でも

→びっくりするほど回復が早い人
→傷がなかなか治らない人
→感染や合併症を起こしてしまう人

が、はっきり分かれるんです。

で、ほとんどの患者さんの頭の中はこうです。

「手術が上手い先生に当たるかどうか」
「最新機器がある病院かどうか」

ここまでは気にするのに、

「自分の栄養状態」
「血糖やビタミンD、マグネシウムがどうか」

は、ほぼノーマークなんですよね。

でも、この記事のテーマそのままなんですが
手術って「ものすごくコントロールされた“ケガ”」なんです。

身体からすると、
・メスで切られる
・血が出る
・組織が損傷する

全部「大事故」と同じ扱い。

だから、その後に必要なのは

→酸化ストレスを処理する力
→コラーゲンや骨を作り直す材料
→新しい血管を作るチカラ
→血を固めすぎず、でも止血もちゃんとできる仕組み

つまり、「栄養」と「代謝」と「循環」です。

テクニックだけじゃなくて、
その土台となる“からだの環境”が問われるってことなんです。

—

私から見ると、この記事は「インプラントや手術に限らず、慢性不調も同じ構造だよ」という話にそのままつながります。

臨床経験から言うと、
インプラントのトラブルや、手術後の傷の治りが悪い人を詳しく見ていくと、

・ビタミンDが思いっきり低い
・マグネシウム不足
・ビタミンCの摂取が圧倒的に少ない
・血糖がいつも高め(HbA1cがじわっと高い)
・慢性的な炎症(脂っこい食事・砂糖・ストレス過多)

こういうパターンがかなりの確率で出てきます。

つまり、

テクニックの問題ではなく
「生化学的な地盤沈下」が起きているってこと。

なのに多くの人は

「サプリは気休めでしょ?」
「術後に栄養なんて、ヨーグルトとゼリー食べてればいいんじゃない?」

と本気で思っている。

でも、からだの側から見れば、
ビタミンCもDもマグネシウムも、
ぜんぶ“治すための部品”なんです。

部品が足りない状態で、
「最新型の手術ロボットです」って言われても、
完成する“作品”(=治癒)はどうしても限界がある。

だから栄養療法って
・美容のオマケ
・サプリ好きの世界

じゃなくて、

→傷の治り
→骨のくっつき
→感染への強さ
→合併症リスク

こういう“ガチの医療アウトカム”に関わる話なんです。

—

もう少し「顧客の頭の中」を整理すると、

患者さんが思っていること:
– とにかく手術がうまくいけばOK
– 術後は安静にしていれば回復するはず
– 栄養は「とりあえず食べていれば大丈夫」
– サプリ=美容かダイエット目的

でも現実は:
– 手術は「スタートライン」に過ぎない
– 回復速度も合併症リスクも「栄養・代謝・血管」で変わる
– 日本人はビタミンD・マグネシウム・ビタミンCなどが普通に不足気味
– 糖代謝が乱れている人は“傷が治りにくい環境”に住んでいる

ここにギャップがあるわけです。

そのギャップを埋めるには、

●手術やインプラントの前から
 →ビタミンD(血中25(OH)D)をチェックして補う
 →ビタミンCを意識して増やす(食事+必要ならサプリ)
 →マグネシウムをしっかりとる(豆類・ナッツ・海藻+サプリ)
 →糖質過多を減らして血糖の乱高下を抑える

●術後も
 →「食べられれば何でもいい」ではなく“治癒用の栄養”を意識
 →炎症と血栓リスクを上げる食事(揚げ物・甘いもの・超加工食品)を控える

こういう視点が必要なんです。

—

僕の結論としては、

・手術もインプラントも「職人技」だけど
・仕上がりを決めているのは「材料」と「工場の電源状態」

ってこと。

材料=栄養
電源=ミトコンドリアとレドックスバランス
工場=あなたのからだ

外科医は「職人」ですが、
職人がどれだけ優秀でも、
サビだらけの鉄と、足りないネジと、不安定な電源しかなかったら
最高の作品は作れない。

だから、テクニックの話だけじゃなくて
「自分のからだの環境づくり」を学ぶべきなんです。

これが、僕が栄養療法を「オプションじゃなくて、医療の土台」として扱いたい理由です。

また書きますね!

老化スイッチを切るエピゲノ飯のつくり方

冨田のぞみ · 2026年3月13日 ·

こんにちは、宮澤です。

先日読んだ「Warm Quinoa Salad with Salmon, Asparagus and Kale」という記事では、サーモンとキヌア、アスパラガス、ケールを使った温かいサラダを通して、「長期的な健康=エピジェネティクス(DNAメチル化)を意識した食事」を提案していました。サステナブルなサーモンでオメガ3とコリンをとりつつ、アスパラで葉酸とイヌリン、パプリカやケールでアピゲニン・ケルセチンなどのファイトケミカルを補給し、さらにレモン&タヒニ(ごまペースト)のドレッシングでルテオリンなども狙っていく。調理は30分ちょっとで、平日夜にもいけるようにシンプルだけど、「老化スイッチをオフにする栄養」をギュッと詰め込んだレシピになっている、という内容です。

この前、夜遅くにNetflixをダラダラ見ながらポテチを食べてて、「あ、これ絶対明日だるくなるやつだ…」と途中で袋を閉じた瞬間があったんですね。
でもお腹は空いてる。
料理する気力はゼロ。

そこで冷蔵庫を見ると、
→ 冷凍サーモン
→ ちょっとシナっとしたケール
→ 開封済みのキヌア

「なんだこの中途半端なメンバー…」と思いながらも、どうにか形にしたくて簡単なボウル飯を作ったら、翌朝の体の軽さが全然違ったんです。
そのときふと、「やっぱり“何カロリーとったか”じゃなくて“どの栄養をどう組み合わせたか”が体調を決めてるな」と実感しました。

この記事のレシピも、まさにその発想。

・サーモン → たんぱく質+オメガ3+コリンで、脳と血管と肝臓ケア
・アスパラ → 葉酸+イヌリンで、DNAメチル化と腸内環境の両方をケア
・ケール&パプリカ → アピゲニン、ケルセチン、DIMなどで「老化や炎症のスイッチ」に働きかける
・タヒニ+レモン → 良質な脂質とミネラル+ルテオリンで、味と栄養のブースト

こんな感じで、「ただヘルシーそうなものを寄せ集めた」のではなくて、
→ エピジェネティクス(遺伝子のスイッチ)
→ マイクロバイオーム(腸内環境)
→ メチル化(解毒・ホルモン・メンタルの土台)
ここをまとめて狙い撃ちしているのが面白いところなんです。

僕から見ると、このレシピの価値は「レシピそのもの」よりも、「栄養の組み合わせの発想法」にあります。臨床経験から言うと、体調を崩す人の多くは、「たんぱく質は足りない」「野菜は少ない」「油の質は悪い」という“わかりやすい不足”だけじゃなくて、「エピジェネティック栄養素(葉酸、コリン、ポリフェノールなど)の“質とバランス”が足りていない」ことが多いです。つまり、カロリーは満たしてるのに、細胞レベルでのメンテナンス・修復に必要な“工具セット”が足りていないってこと。だからこそ、サーモン+緑の野菜+色の濃い野菜+プレバイオティクス+良質な脂質、みたいな「パーツのそろった一皿」を、週に何回か“ルーティン化”していくことが、サプリよりも地味だけど長期的には効いてくるんです。

「何をどれくらい我慢するか」よりも
「どんな一皿を“定番化”するか」を考える。

これが、これからの栄養療法でいちばん現実的で、続けやすいアプローチなんじゃないかなと僕は思っています。だから、カロリーや糖質だけじゃなくて、「エピジェネティクスを意識した栄養の組み合わせ」を学ぶべきなんです。

また書きますね!

参考にした記事:
[Warm Quinoa Salad with Salmon, Asparagus and Kale](https://www.drkarafitzgerald.com/recipe/salmon-quinoa-salad/)

「がん治療の3レイヤー戦略:分子標的薬だけに頼らず、ビタミンCと代謝から“全身の盤面”を整える」

冨田のぞみ · 2026年3月11日 ·

こんにちは、宮澤です。

Orthomolecular Newsによれば、いま「がんの標的治療」と呼ばれている分子標的薬(EGFR、ALK、BRAF、HER2、KRASなど)は、確かにピンポイントで効くけれど、実際に長く恩恵を受けられる患者さんは全体のごく一部(概念的には2〜3%程度)にとどまる、というシビアな現実が整理されています。そのうえで、「がんは遺伝子だけの病気じゃなくて、もっと“システム”として見ないとダメだよね」という視点から、①遺伝子そのものを狙う「ゲノム標的」だけじゃなく、②がん細胞の酸化ストレス脆弱性を突く「レドックス標的(高濃度ビタミンCなど)」、③インスリン・IGFや糖代謝を丸ごといじる「代謝・全身レベルの標的(ケトン食など)」という“階層構造”で考えよう、と提案しているわけです。要するに「精度は高いけれど狭い標的」だけに頼らず、「もう少し大きなレイヤー(酸化ストレスや代謝)」まで含めて、栄養療法や代謝療法を組み合わせたほうが、がん全体をコントロールできる可能性が広がるよね、という話なんです。

—

僕、この前ひさしぶりに昔の医療ドラマを見返してたんです。
新しい抗がん剤が出てきて、「これで一発逆転だ!」みたいな展開。

でも現実の外来って、もっと地味で、もっと複雑で。

・薬は効いてるっぽい
・だけどすぐに効かなくなる
・別の薬を足す
・体力が落ちてくる
・食欲がなくなる
・でも治療は続く

こんな「じわじわした攻防戦」が延々続く感じなんですよね。

患者さんの頭の中を想像すると↓

– 「この薬が“当たり”だったら助かるのかな」
– 「サプリとか食事って、正直意味あるの?」
– 「ネットで“高濃度ビタミンC点滴”って見るけど、怪しくない?」

って、常にぐるぐるしてる。
ドラマのような“決定打”じゃなくて、現実は「ジリジリ削られながらも生き抜くゲーム」に近い。

だから僕はいつも、がんを

→ 「ひとつの遺伝子異常を当てれば勝ち」
じゃなくて
→ 「体全体のエネルギー・代謝・酸化ストレスのゲーム」

として見るようにしています。

ここで冒頭のOrthomolecular Newsの話とつながります。

—

僕から見ると、このニュースが言っている本質はかなりシンプルで、

> 「精密医療=分子標的薬だけ、と思い込みすぎると行き詰まるよ」
> 「“どのレベルを狙うか”という発想が抜けてるよ」

ってことなんです。

記事の内容を、栄養・代謝の話にギュッと翻訳するとこんな感じ↓

—

### がん治療には「3つのレイヤー」があるってこと

1. **レイヤー1:ゲノム標的(遺伝子レベル)**
– 特定の変異:EGFR、ALK、BRAF、HER2、KRAS など
– ここにハマる人:全体の13〜15%が「対象」
– しかも「長く効き続ける人」はその中の一部
→ 実質、全体から見ると「2〜3%レベル」になりうる、とのことなんです。

つまり
「狙いはドンピシャだけど、そもそも撃てる相手が少ない」
「撃てても、がん細胞はすぐ別ルートで生き残る」
ってこと。

2. **レイヤー2:レドックス標的(酸化ストレスレベル)**
– 高濃度ビタミンC点滴(HDIVC)が代表
– 経口だと血中濃度は“数十〜数百マイクロモル”
– 点滴だと“20〜30ミリモル”まで上がる
→ ケタ違い(数百倍)なので、もはや別物。

このレベルで何が起こるかというと↓

– 高濃度Cが、がん周囲で過酸化水素(H₂O₂)を発生させる
– がん細胞はもともと酸化ストレスぎりぎりで生きてる
– 通常細胞より「H₂O₂を処理する力(カタラーゼなど)」が弱い
→ 結果として、「がんだけが先に潰れやすい」環境になる

これは
「EGFR変異があるかどうか」みたいな話ではなく
「酸化ストレス耐性という“性格”の違い」を突くターゲティング。

僕のイメージだと

– 遺伝子標的:
→ 「鍵穴にぴったり合う鍵を探すゲーム」
– レドックス標的:
→ 「バケツにどれだけ水(酸化ストレス)を入れたら先にあふれるか競争するゲーム」

に近いです。

3. **レイヤー3:代謝・全身標的(インスリン・代謝レベル)**
– がんの多くは「糖依存」が強く、ケトンをうまく使えない
– インスリン・IGFシグナルは多くのがんで共通の成長スイッチ
– ケトン食などの代謝療法で
→ インスリンを30〜50%以上減らす
→ 糖を減らして、ケトンを増やす
– その結果
→ 正常細胞は“代謝の引き出し”を増やして適応できる
→ がん細胞は「糖がないと困る」のでジリ貧になる

これはもう「遺伝子」でも「がん細胞だけ」でもなくて
→ 「宿主(あなた)の体全体のエコシステムをいじる」戦略なんです。

—

### つまり何が言いたいかというと…

がん治療に対する、一般的な“頭の中のイメージ”ってこんな感じじゃないですか?

– 「最新の遺伝子検査で“合う薬”を見つけてもらう」
– 「サプリとか食事は“気休め”“お守り”レベル」

でも、記事のメッセージと、僕の臨床での実感を合わせると、実態はむしろ逆で↓

– 分子標的薬:
→ 当たればデカいけど、そもそも当たる人が少ないし、長期戦には弱い
– レドックス+代謝+栄養療法:
→ 一発逆転ではないけれど、「母集団のかなりの割合に効く可能性がある“土台”」

という構造なんです。

たとえば、外来でよくあるパターン↓

– 標準治療は一通りやった
– 画像上、完全に消えたわけじゃないけど、なんとか共存モード
– でも
– 食欲がない
– 体重が落ちる
– 倦怠感で何もする気がしない

こういうときに、ビタミンC、D、E、オメガ3、マグネシウム、タンパク質、糖質制限〜軽いケトン寄りの食事などを組み合わせると

→ 「体力と気力が戻る」
→ 「炎症マーカーが落ちる」
→ 「血糖やインスリンが改善する」

という“全身の環境リセット”が起こることが多いんです。

これって

– 画像上の腫瘍のミリ単位の変化
だけを見ていると見逃されがちなんですけど、

– 「宿主の生命エネルギー」
– 「代謝の柔軟性」
– 「酸化ストレスのさじ加減」

をコントロールしていくと、
同じがんでも「付き合い方」がぜんぜん変わってくる。

—

### 僕の臨床経験から言うと…

僕から見ると、この論文・ニュースは

> 「がんは“ゲノムだけ”で語れない」
> 「栄養・レドックス・代謝を“サブ”扱いしている限り、治療戦略はいつまでも薄い」

と、かなりはっきり宣言してくれているように感じます。

臨床経験から言うと、

– 分子標的薬でうまくいっている人ほど
 → 食事・栄養・代謝ケアを加えると「持ち」がよくなる印象がある
– 治療選択肢が限られてきた人ほど
 → 「代謝・栄養・レドックス」をてこ入れすると、生活の質と“粘り”が変わることがある

というのが、僕の正直な実感です。

もちろん
「高濃度ビタミンC点滴やケトン食だけでがんが治る」とは言いません。
でも、

– 治療の“土台”
– 宿主側の“盤面”

を整えないまま、
「この薬が当たるか外れるか」だけで一喜一憂するのは、あまりにももったいない。

だから僕は、

– 「どの薬がいいか」だけじゃなくて
– 「あなたの代謝・酸化ストレス・栄養のレベルで、どこをどう狙うか」

という“複数レイヤーの戦略”を一緒に設計するほうが、
トータルの「生き抜く確率」は上がると考えています。

—

### だから、何を学ぶべきか?

この記事を読んで、僕があらためて感じたのは

> 「がん=遺伝子の病気」ではなく
> 「がん=代謝・レドックスを含む“システムの病気”」

として理解できるかどうかで、その後に取る行動がガラッと変わるってことなんです。

読者のあなたに、まず押さえておいてほしいのはこの3つ↓

1. **分子標的薬は“当たれば強いカード”だけど、全員の切り札ではない**
2. **高濃度ビタミンCや栄養・抗酸化サポートは、“がん全体の性格”を突くレベルの介入になりうる**
3. **ケトン食や糖質・インスリンコントロールは、“宿主(あなた)側の環境”を変える強力なレバーになる**

この3レイヤー全部を
→ 「競合する選択肢」ではなく
→ 「重ねて使うべきレイヤー」

としてイメージできるようになると、

– 主治医の提案を聞く視点
– 栄養やサプリを選ぶ視点
– 日々の食事や生活習慣の意味づけ

が、一段深くクリアになるはずです。

だから、がんに関わる人は

– 「どのサプリがいいですか?」という単発の話ではなく
– 「がんと代謝・レドックス・栄養の関係」を体系として学ぶべき

なんです。

ここを学んだ人から順番に、
治療を「受け身で消費する側」から
治療を「一緒にデザインする側」に回っていけます。

また書きますね!

「メンタル弱さ」は栄養不足のサインかもしれない

冨田のぞみ · 2026年3月11日 ·

こんにちは、宮澤です。

ATMC Teamによれば、Amanda さんは「怖くて、栄養失調で、心身ともにボロボロ」の状態で施設に入り、当初の自分の「計画」に固執していたけれど、途中で専門家チームの提案するケアプラン(とくに食事・栄養のプラン)に身をゆだねたことで、体も心も明らかに元気になっていったそうです。ATMCという場所の魅力は豪華な設備やセラピーのメニューそのものではなく、「その一つひとつを支えている人たち」と「そこで生まれるつながり」にあり、治療は一直線のゴールではなく、手術や挫折、進路変更を含めた“曲がりくねった旅”として受け入れることで、初めて本当の意味での回復が始まる──そんなメッセージが、Amanda さんの卒業スピーチから強く伝わってくる記事でした。

—

僕、この前ひさしぶりに昔好きだった映画を見返してたんです。
主人公が「心の問題」を抱えて療養する話なんだけど、描かれている食事が、まぁ見事にひどくて。

・真っ白なパンと甘いシリアル
・巨大なコーヒー
・カロリーだけはあるけど中身がスカスカなジャンク

それでいて、セリフの中では「心のケア」「トラウマ」「感情を表現しよう」といった“メンタルの話”ばかり出てくる。

見ながら僕はずっとこう思ってました。
「いや、その前にタンパク質入れようよ…」って。

日常でも同じで、
カウンセリングにはお金も時間もかけるのに、食事は

→ 朝はコーヒーだけ
→ 昼はパンかパスタかおにぎり一個
→ 夜は疲れすぎてコンビニかウーバー

みたいな人、多いんですよね。

で、「自分はメンタルが弱いから」とか「性格の問題だ」とか言い出す。
実際にカウンセリングや栄養相談をしていると、僕の頭の中ではこんな会話が起きています。

—

クライアントの頭の中:
「やる気が出ない」
「不安が強い」
「気分の波が激しい」

僕の頭の中:
「それ、本当に“性格”じゃなくて…」
「血糖値ジェットコースターになってない?」
「鉄・亜鉛・ビタミンB群、足りてる?」
「タンパク質、何グラムぐらい食べてるんだろう…」

—

ATMC の記事でも印象的だったのが、Amanda さんが
「お肉のこと、あなたたちに言われて、そのプランに従ったら、体がすごく健康になった」
とハッキリ書いていたところ。

ここ、すごく象徴的だと思うんです。

・自分の頭の中の「こうするべき」というプラン
 vs
・専門家から見た「身体が回復するプラン」

このギャップって、実はものすごく大きい。

—

私から見ると、Amanda さんの体験は「栄養療法の本質」をかなりよく表していて、

→ きれいな施設でも
→ 高度な心理療法でも
→ おしゃれなデトックスでもなく

「①きちんと栄養が入る
 ②それを支える人との安全なつながりがある
 ③自分のこだわりを一回手放して、身体の声に合わせる」

この3つがそろったときに、メンタルも初めて“底上げ”されるってことなんです。

臨床経験から言うと、
・栄養が足りないままカウンセリングだけ頑張る
・生活習慣ボロボロのまま薬だけ変える
このパターンで、遠回りしている人はものすごく多い印象があります。

栄養療法って、「サプリを山ほど飲むこと」じゃなくて、

→ 脳と心がちゃんと働く“材料”を、毎日のごはんで確保する
→ そのうえで、必要なところだけをピンポイントで補う

ってことなんです。

・朝にタンパク質を入れて血糖値のジェットコースターを止める
・鉄・亜鉛・ビタミンB群を整えて、神経伝達物質の“原料不足”を防ぐ
・脂質の質を整えて、脳の膜やホルモンをきちんと作る

こういう地味なことの積み重ねが、
「不安がおさまってきた」
「前より落ち込みにくい」
「イライラの波が小さくなった」
みたいな“感情の底力”になっていく。

Amanda さんが「自分のプラン」を一度横に置いて、
「肉をちゃんと食べる」という提案に乗ったことは、

→ 頭の中の理想よりも
→ いまの身体が何を必要としているか

にフォーカスを移した、すごく実践的な一歩だったと思います。

だから僕としては、
「心の問題だから、心だけを見ればいい」
「メンタルはメンタル、体は体」
という古い分け方は、もうそろそろ卒業していいと思っていて、

・メンタルがしんどいときこそ
 → 睡眠
 → 血糖値
 → タンパク質・鉄・亜鉛・ビタミンB
このあたりを“土台”として学ぶべき、というのが僕の結論です。

また書きますね!

参考にした記事:
[Amanda’s Amazing Journey to Mental Health Freedom](https://www.alternativetomeds.com/blog/amandas-amazing-journey-to-mental-health-freedom/)

イルカが教える老化ブレーキ栄養C15:0

冨田のぞみ · 2026年3月2日 ·

こんにちは、宮澤です。

Guest Authorによれば…アメリカ海軍の“ドルフィン部隊”の高齢イルカを調べていた獣医チームが、「人間と同じようにコレステロール高値・脂肪肝・慢性炎症を起こすイルカ」と「年をとっても元気なイルカ」の違いを解析したところ、血液中の“C15:0(ペンタデカン酸)”という「奇数鎖脂肪酸」の量が決定的に違っていた、というお話でした。C15:0が多いイルカほど赤血球や代謝、心血管の状態が良く、エサの魚に含まれるC15:0を増やすと健康状態が改善した。そこから人間の研究が一気に進み、C15:0は「90年ぶりに見つかった新しい必須脂肪酸候補」であり、細胞膜を強くしてミトコンドリア機能・免疫・心血管・肝機能など“老化のカギ”になる経路(AMPK活性化・mTOR抑制など)に働く「ジェロプロテクター(老化防御因子)」として注目されている、という内容です。

—

僕、昔からSF映画の「不老長寿もの」が大好きで。
でも、現実の外来では「老化を止める魔法の薬」なんて当然なくて、みんな仕事や家事でヘトヘトになりながら、「せめて10歳若く見られたい」「検診の数値だけでもマシにしたい」っていう、すごく人間くさい願いを抱えて来られます。

・夜ふと鏡を見たら、肌のハリが「あれ、急に落ちた?」
・健康診断の結果表を開くと、赤や黄色マーカーが年々増えていく
・SNSには元気な同年代が映っていて、「私だけ老けていってない?」と焦る

頭の中はだいたいこんな感じですよね。
→「老化を止めたい」よりも、「これ以上ガタガタになりたくない」ってこと。

そこで栄養療法の僕らがやることは、
「年齢そのもの(暦年齢)をいじる」のではなく、
「細胞レベルの老化スピード(生物学的年齢)をゆっくりにする」ことなんです。

—

僕から見ると、この記事のC15:0の話は「脂質=悪者」という単純な図式をひっくり返してくれる、かなり重要なピースです。

僕らは長年、
・飽和脂肪酸=悪
・不飽和脂肪酸(オメガ3など)=善
みたいなザックリ構図で語られてきたけれど、C15:0みたいな“奇数鎖”の脂肪酸は、
→「細胞膜を丈夫にして寿命を伸ばす側」に回っている可能性が高いんです。

ポイントを整理すると、

– C15:0は
→ 酸化されにくく、細胞膜を“シールド”みたいに強化
→ AMPKオン・mTORオフで、「長寿スイッチ」に近い経路を調整
→ ミトコンドリア、免疫、炎症、血管、肝臓など“生活習慣病の集合体”に広く効いている
– 人の大規模コホートでも
→ 血中C15:0が高い人ほど、代謝・心血管リスクが低い
→ 生物学的年齢が若い(エピゲノム指標で)
– 低C15:0状態では「細胞がもろくなる・鉄依存性の細胞死(フェロトーシス)が進む」という“栄養欠乏症候群”のような像まで描かれている

ってこと。

栄養療法的には、
「ビタミンやミネラルだけじゃなく、脂肪酸の“質とバランス”も立派な治療ターゲットなんだよ」
という流れが、また一段ギアを上げた感じなんです。

—

臨床経験から言うと、「C15:0だけ飲めば若返る」なんてことは当然なくて、いつも通り“土台”が優先です。

– 睡眠:夜更かし続きで交感神経ギンギン → どんなサプリも焼け石に水
– 食事:
→ 超加工食品+砂糖+質の悪い油まみれ
→ たんぱく不足&食物繊維不足
– ストレス:常にマルチタスク&気絶するように寝落ち

この状態で「C15:0が老化を防ぐらしい」と聞いても、
→ たぶん“微妙な効果”しか出ない、というのが僕の感覚です。

逆に、
・糖質・脂質のバランスをそこそこ整え
・オメガ3や食物繊維もある程度とれていて
・睡眠とストレスケアも「完璧じゃないけど、まあ頑張ってる」くらいの人が
そこに“最後のピース”として、C15:0のような「細胞膜&長寿経路に効く脂肪酸」を乗せてくると、
→ 血液データや体感の変化が数字以上にハッキリ出やすいんです。

なので、僕の立場としては、

– 「C15:0は、必須脂肪酸候補としてかなり有望」
– 「ジェロプロテクターとして“老化のスピード”を下げる一手になる可能性大」
– 「でも、これは“魔法の弾丸”じゃなく、生活全体を整えた土台の上でこそ活きる“仕上げのパーツ”」

という整理をしたうえで、
患者さんにも読者さんにも「脂質の学び直し」をおすすめしたい、というのが本音です。

—

じゃあ、具体的に僕らは何から学べばいいのか。

読者の頭の中はたぶん、

– 飽和脂肪酸は全部悪いんじゃないの?
– バターやチーズを増やしていいってこと?
– オメガ3・オメガ6とのバランスはどうなるの?
– サプリで取ったほうがいい?食事から?

こんな疑問でいっぱいのはずです。

これを雑にまとめると、

1. 「飽和脂肪酸=1つのグループ」じゃなくて
→ C15:0みたいに“むしろ保護的”に働くものがある
2. 「脂質の話=カロリーとコレステロール」じゃなくて
→ 細胞膜・ミトコンドリア・炎症・エピゲノムまで含めた“老化デザイン”の話
3. 「サプリでなんとかする」じゃなくて
→ 食事・生活の土台を整えたうえで、“必要なピースを的確に足す”のが栄養療法

ってことなんです。

だからこそ、
→ 僕らは「脂質と老化(ジェロプロテクション)」をちゃんと学ぶべきなんです。

C15:0は、その入り口としてすごくおもしろい題材。
イルカの話をきっかけに、「自分の細胞の老化とどう向き合うか」を考え直してみてほしいなと思います。

また書きますね!

参考にした記事:
「How Helping Older Dolphins Unlocked A Secret To Healthy Aging」

How Helping Older Dolphins Unlocked A Secret To Healthy Aging

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